こんな癖はありませんか?歯並びが悪化する原因とは?

2017.09.30 health福本春香

大人になっても行える矯正治療

歯並びは主に幼少期の体が成長する過程で大きく変わってきます。この段階で矯正治療を受けたという方も多いのではないでしょう。ただ、成人矯正という言葉があるように矯正治療は大人になってからでも受けられます。

私たちの歯の根は顎の骨と密着していますが、その根っこの部分は歯根膜というクッションのようなものに包まれています。歯に少しずつ力が加わるとこの歯根膜が厚さを保とうと働き、長い期間をかけて歯の骨を変化させていくのです。そのため日常生活で少しずつ歯に力が加わると、歯並びは変化していくと言えます。

歯並びが悪化する5つの原因

矯正治療を行うことも大切ですが、普段から歯並びの悪化を防ぐ生活習慣を心がけることも同様に重要です。毎日のちょっとした癖が及ぼす影響によって歯並びが乱れることもあります。以下のような癖が歯並びを悪化させる可能性があるので、当てはまるものがないかチェックしてみましょう。

頬杖をつく

勉強中や仕事中など、ついついやってしまう頬杖。楽な姿勢ですが、成人の頭は約5kgと重く顎の関節にかかる負担はかなりのものになります。その力は歯列矯正の何十倍にもなるのだとか。そのためいつも片方だけ頬杖をついていると顎の左右バランスが崩れ、乱杭歯と呼ばれるガタガタの歯並びになったり受け口になったりするリスクが高まります。

うつぶせに寝る

肩や腰など全身の骨が歪みやすいといわれるうつぶせ寝ですが、歯並びにも影響を与えます。うつぶせ寝をすると頭や身体の重みで5~9kgもの力がかかります。この状態が何時間も続くため、歯の骨格の歪みを招いてしまうのです。

口呼吸をする

口呼吸をすると舌が本来の正しい位置よりも下がってしまいます。そのため舌で前歯を押す状態が続き、出っ歯になったり上下の前歯に隙間が空いたりしてしまいます。

唇を噛む

イライラや緊張を感じた時にキュッと唇を噛んでしまうと、上下の前歯が強い力がかかる状態が続きます。すると上の歯は外に押されて出っ歯になり、舌の歯は内側に押されてスペースが狭くなりガタガタの歯並びになってしまう傾向があります。

片方の歯だけで噛む

食事のときにいつも片方の歯だけで噛んでしまうと、片側ばかりに負担がかかり歯並びもずれてきます。また片方の口角だけ上がったり、ほうれい線が濃くなったりするリスクもあります。

虫歯治療後は歯並びの悪化に注意

虫歯治療を行った後も、歯並びが悪くなるリスクがグンと高まります。なぜかというと、歯を削って補綴物を詰めると多少なりとも噛み合わせに影響が出てしまうことがあるからです、噛み合わせが変わると特定の歯に噛む力が集中してしまいます。その状態が続くことによって歯並びが変化していくのです。

また、抜歯した歯をそのままにしておいたり、治療を途中で中断したりするケースも歯並びに悪影響が出ます。虫歯治療を受ける場合は、歯並びのことまでしっかり相談・説明を受けられる歯科医院を探すのが安心ですね。

歯並びが悪いことによるデメリット

歯並びが悪いと見た目の相手に与える第一印象などに影響を与えます。ただ、見た目だけではなく体の機能にも悪影響を及ぼすこともあるだけに注意が必要です。歯並びが悪いと見た目以外にどんなデメリットがあるのでしょうか。

1.虫歯や歯周病になりやすい
歯ブラシの毛先が届きにくい部分が多いため、プラークが残りやすくなります。

2.消化が悪くなる
物がよく噛めないまま飲み込んでしまい、胃に負担がかかって胃痛や胃炎などを引き起こす恐れがあります。

3.発音が悪くなる
歯の隙間から空気が漏れてしまい、はっきりと発音することが難しくなります。

こういったトラブルを防ぐためにも、常日頃から歯並びの変化には気をつけていきましょう。まずは何気なくやっている癖を見直すことで、歯並び悪化のリスクを下げることができます。さっそく今日から意識してみてくださいね。

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