矯正治療で会話がスムーズに?歯列が与える滑舌への影響
歯並びが悪いと滑舌が悪くなる理由
歯は生活を営むうえで欠かせないパーツです。食事以外にもさまざまな役割があり、その1つが滑舌への影響になります。ここでは歯並びと滑舌の関係性について説明します。
噛むこと以外の歯の役割
歯は食べ物を噛むという大切な役割があります。歯には切歯、犬歯、臼歯がありますが、それらの歯が絶妙なバランスを保っているため、硬い物や柔らかい物をしっかりと噛み砕くことができます。
同時に歯には噛むこと以外の役割があります。たとえば歯は顎周りの筋肉を引き締め、顔の表情を作ります。また、体のバランスを保ち良い姿勢を作るのにも歯が大きく影響しているのです。味覚も歯があることによって繊細に感じることができ、食べ物を噛むことで脳の活性化も助けています。そして、滑舌を良くしてきれいな発音をすることにも大きな影響を与えます。
歯と舌の動きが滑舌良い会話を助ける
私たちは声帯を震わすことによって声を出しますが、それだけでは言葉の細かいニュアンスを表現できません。口の周りの筋肉や顎、舌、そして歯の総合的な動きがあって初めて言葉として相手に伝えることができます。
中でも歯と舌は正しく発音するための重要な役割があります。たとえば「さ行」などを正確に発音する場合は前歯の裏に舌の先を微妙に触れて発音しますが、歯と舌の微妙な動きによって正確に発音でき、滑舌良く話すことができるのです。
歯並びが悪いと滑舌に影響が
歯並びがきれいだと前歯の裏に舌を触れた際に息が漏れることがないので、はっきりと「さ行」を発音することができます。しかし、歯並びが悪くデコボコしていると、“歯と歯”や“歯と舌”の間に隙間ができて空気が漏れてしまい、はっきりと「さ行」が言えないなど滑舌が悪くなる場合があります。
滑舌は歯並びが悪い場合以外にも、上顎前突(出っ歯)や下顎前突(受け口)、歯を噛み合わせた際に上下の歯に隙間ができるなどきちんと噛み合わない場合にも悪影響が出てきます。
たとえば「ま行」を発声するときは上下の唇を瞬間的に合わせて発声しますが、噛み合わせが悪いと微妙にバランスが崩れ滑舌が悪くなってしまいます。
歯並びや噛み合わせに影響を受ける代表的な言葉として「さ行」「た行」「な行」「ら行」などがあります。これらの言葉は日本語には必ず入ってきますので、歯並びや噛み合わせの影響で滑舌が悪いとコミュニケーションを取ることも困難になることも考えられるでしょう。
滑舌が悪い場合はまずは矯正治療を
歯並びや噛み合わせが原因で滑舌が悪い場合の対処法として、矯正治療で歯列を整えることをおすすめします。
矯正治療で根本的な原因を解消しましょう
歯並びや噛み合わせが原因で滑舌が悪い場合は矯正治療をおすすめします。歯並びや噛み合わせが悪いと滑舌が悪く会話がスムーズにできないだけでなく、虫歯や歯周病になりやすい、肩こりや首のコリなどの原因になる、コンプレックスになりコミュニケーション不全になるなど、さまざまな悪影響を及ぼすことが考えられます。
また、最近では英語が話せると就職などで有利と言えますが、英語の発音も歯並びや噛み合わせに大きく影響されるものです。滑舌だけでなく見た目も含めて総合的な判断として矯正治療が推奨されています。
矯正治療後も滑舌のトレーニングを
矯正治療によって歯並びや噛み合わせが良くなると、舌と歯の動きも滑らかになるので滑舌が良くなります。しかし、残念ながらすべての人が矯正治療だけですぐに滑舌が良くなるわけではありません。それは長年の発音の際の癖がついてしまっているからです。
そのため、矯正治療が終わってからしばらくは舌の動きを注意しながら、はっきりと発音するよう留意してください。矯正治療のための歯科医院選びの際は、滑舌のことも事前に相談することをおすすめします。
矯正治療で滑舌を良くして円滑なコミュニケーションを
良質なコミュニケーションは人生をより豊かにしてくれます。矯正治療で滑舌を良くするとコミュニケーションが円滑になるほか、見た目も良くなり自分に自信を持つこともできるでしょう。滑舌の悪さや歯並びの見た目を気にしているのであれば、迷わずに矯正治療を受けることをおすすめします。