口臭を予防する方法(日常生活と歯科医院でできる対策)

2017.12.10 health福本春香

口臭が起こる4つの原因

口臭の原因はさまざまで、人によってはいくつか原因が重なり合っている場合もあります。あなたはどれに当てはまるか、チェックしてみてください。

歯周病によるもの

成人の8割が歯周病に罹患している、もしくは予備軍であると言われている日本では、ほとんどの方が歯周病由来の口臭の可能性があると言えます。基本的な原因となるのはプラークの中の細菌。歯と歯の間や歯ぐきの中にたまった汚れと歯周病菌が合わさることで臭いのもとになります。重度の歯周病は治療が必要ですが、歯肉炎の段階ならセルフケアで改善が見込めます。

生理的な口臭

口臭は寝起きや空腹時などに起こりやすいと言われています。寝ている間は唾液の分泌が減って口腔内の細菌が増殖し、それが原因で口臭が発生します。また空腹時や緊張しているときは口が渇きやすくなっているため、同様に細菌が増えやすい環境と言えるのです。もともとの原因は磨き残しのプラークになります。

食べ物やタバコによるもの

ニンニクやニラなど臭いの強いものを食べた時や、タバコを吸った後にも口臭が残ります。食べ物は口の中の食べかすが原因の場合と、体内で消化吸収された後に血液を通して全身を巡った時の呼気が原因の場合があります。タバコはタールという物質が臭いの原因となるのです。

呼吸器系・内臓系の疾患によるもの

上記3つの原因にどれも当てはまらない場合、肺結核や肺がん、肝硬変や食道ヘルニアなどの疾患が原因となる可能性があります。この場合は専門の医師に診てもらい、疾患を完治させる必要があります。

日常生活でできる口臭予防

原因がわかれば、口臭はセルフケアでしっかりと予防できます。まずは日常生活でできることから取り組んでみましょう。

歯磨きを見直す

歯周病の場合も生理的な口臭の場合も、もとの原因となるのは口腔内のプラーク。いつもの歯磨きで口臭がなくならない場合、やり方を変えてみる必要があります。通っている歯科医院で相談しながら、以下のことを試してみてください。

1.ワンタフトブラシを使用する
普通の歯ブラシでは落としきれない細かい汚れまできれいにできます

2.デンタルフロスを使用する
歯と歯の間や歯ぐきの溝にたまった汚れをからめ取ることができます

3.舌苔ブラシを使用する
舌に付着した細菌を落とすことができます

唾液の分泌を増やす

唾液は口臭を抑えてくれるだけでなく、食後酸性になった口腔内を整えてくれるなど虫歯予防の効果が期待できます。いつも潤いを保てるよう、以下のことを意識してみてください。

1.ガムを噛む
唾液はよく噛むことで分泌が促進されます。口が渇きやすい環境の時はガムやタブレットを食べるようにしてみてください。おすすめはキシリトールです。もちろん、食事の際もしっかり噛むことを心がけましょう。

2.リラックスする
唾液は副交感神経が優位なときに分泌が多くなります。ゆっくり入浴したりして、リラックスの時間をつくりましょう。

口呼吸に気をつける

口腔内が渇くと口臭の原因になるため、口呼吸する癖がある場合は意識して鼻呼吸に切り替えましょう。鼻炎などがある場合は、耳鼻科に相談することも必要です。

歯科医院でできる口臭予防

最近は口臭外来のある歯科医院も増えてきており、口臭の相談がしやすくなりました。歯科医院では口臭予防のために以下のことができます。

口臭の原因となる患部の治療

虫歯や重度の歯周病が原因の場合、まずは根本的な原因から取り除いてくれます。

PMTC(プロフェッショナルメカニカルトゥースクリーニング)

予防のプロである歯科衛生士が、セルフケアでは落としきれない部分の汚れまで専用の器具でクリーニングしてくれます。また、染め出しをしてブラッシングの指導もしてくれます。セルフケアと並行して定期的に受け続けることが大切です。

口臭予防は根本から!

ミントのガムを噛んだりマウスウォッシュでゆすいだりと、口臭を一時的にごまかす方法はたくさんあります。しかし、一番安心なのは原因自体を取り除くことです。ご自身の原因に合った方法で口臭予防し、いつでも爽やかな息を目指しましょう。

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