歯周病予防にはコレ!手巻きフロスがオススメな理由
歯周病予防にデンタルフロスが欠かせないワケ
真っ赤に腫れた歯ぐき、グラグラの歯、ドブのような口臭……。いつのまにかそんな症状が現れ、最悪の場合は歯が抜け落ちてしまうこともある歯周病。
歯周病の原因となる歯周病菌が潜んでいるのは、歯と歯ぐきの間の溝です。健康な人でも、歯ぐきには1~2mm程度の溝があります。その中に棲みついた歯周病菌が歯ぐきを刺激することで、炎症や出血を起こすことから歯周病は始まります。
普段から歯磨きを頑張っている方は少なくないでしょう。しかし、歯ブラシだけでは歯と歯ぐきの間までキレイにすることは難しく歯周病予防にはなりません。そこで活躍するのがデンタルフロスです。
フロスは歯と歯の間をお掃除するケアアイテムだと思われがちですが、本来は歯ぐきの中のプラークまで除去するために使われます。歯肉縁下(しにくえんか)と呼ばれる歯ぐきの中1~2mmまでしっかり届くので、歯周病予防に欠かせないアイテムと言えるのです。
フロスを使うと、こんな嬉しい効果も
フロスを毎日の習慣にすることで、歯周病予防以外にも次のような嬉しい効果があります。
効果1:口臭予防
口臭の主な原因の1つが、口腔内にたまったプラークです。プラーク1mgの中には、約10億もの細菌がいるといわれています。これが歯と歯の間や歯ぐきの溝にたまっていると、口臭もどんどん悪化していきます。
デンタルフロスでプラークをきちんと除去すれば、口臭の原因を取り除くことができます。口臭はどうしても自覚しにくいもの。初めてフロスを使ってみたときは、糸に絡まったプラークのにおいを嗅いでみてください。こんな臭いがしていたのかと、驚くこと間違いなしでしょう。
効果2:お口のネバつきが軽減する
朝起きたときや食後時間がたったとき、口の中がネバネバして不快に感じることはありませんか?虫歯の原因となるミュータンス菌は、糖をエサにしてグルカンというネバネバした物質をつくり出します。磨き残しがあるとこの物質がたまり、お口のネバつきの原因となってしまうのです。フロスを使うとプラークの除去率はグンとアップするので、ネバつきを軽減させることができます。
効果3:歯間の虫歯を予防できる
ある実験によると、歯ブラシだけで磨いたときの歯間のプラーク除去率は60%だったのに対し、フロスを追加した場合は90%にまでアップしたそうです。歯と歯の間は虫歯になりやすいリスク部位。フロスでしっかりと汚れを取り除くことで、隅々まで虫歯予防が行き届きます。
オススメは手巻きフロス!
デンタルフロスには、持ち手がついているホルダータイプのものと手巻きのものがあります。オススメは手巻きのフロスです。
歯ぐきは歯の形に沿って湾曲しています。そのためホルダ―タイプのフロスでは歯ぐきの溝に対して直角に入ってしまい、歯ぐきを傷つけてしまう恐れも。糸ようじも同様に、歯ぐきにグサッと刺さってしまう危険があります。
しかし手巻きのフロスなら歯ぐきの形に沿って溝に入れることができるので、しっかりと歯と歯ぐきの間にたまったプラークをかき出してくれます。使いはじめは少し難しく感じるかもしれませんが、慣れてくると奥のほうまでキレイにできるので、とてもスッキリしますよ。
また市販のフロスは歯と歯の間の汚れだけを取る目的でつくられたものが多く、歯ぐきに入れると痛みを感じることがあります。選ぶときはできるだけ歯ぐき専用のものか、繊維がフワッと広がるやわらかいタイプにしましょう。
手巻きフロスを使用する際の注意点
フロスを使用する際に注意したいポイントがあります。自己流で使用すると逆効果になってしまうこともあるので、しっかりチェックしておきましょう。
注意点1:一度使用した部分は別の歯に通さない
一度使った部分を別の歯に通すと、歯ぐきから歯ぐきへ歯周病菌が移動するだけになってしまいます。そのため常に新しい部分を使ってケアしてください。1回の長さの目安は40~50cm。指先から肘くらいまでの長さと覚えておきましょう。
注意点2:無理やり通さない
フロスをしていると、銀歯などの補綴物に引っかかることがあります。そんなときは無理に通さず、気になる場合は必ず歯科医院で診てもらいましょう。補綴物が古い場合や形が合っていない場合は再治療するきっかけになりますし、フロス以外の適切なケア方法を教えてもらうこともできます。
フロスの習慣化でお口の中から健康に
一見、使い方が難しそうなデンタルフロスですが、使い始めて習慣化することでメリットはたくさんあります。ドラッグストアなどですぐに手に入るので、一度も試したことがない方は、ぜひ普段のケアに加えてみてください!