口腔内環境の悪化で心疾患に?歯医者を受診すべき16の症状
虫歯と歯周病の症状
虫歯や歯周病にはさまざまな症状がありますが、口臭や膿が出るなど、似たような症状もあります。歯や歯ぐきなどに痛みや違和感がある場合は、すぐに歯医者で診察を受けることが重要です。以下が歯科医院にかかった方がいい虫歯と歯周病の症状です。
症状1:歯が痛む
虫歯初期は痛みを感じないのが特徴で、持続的に歯が痛い場合はかなり虫歯が進行していることが考えられます。
症状2:歯が白く濁る
虫歯の原因菌であるミュータンス菌が作る酸により、歯の表面にあるエナメル質が溶けると、その部分が透明感を失い白く濁ることがあります。歯が白濁することは虫歯の初期症状で貴重なサインになります。
症状3:親知らずが痛む
斜めに生えていたり周辺の歯を圧迫したりしている親知らずは十分に歯磨きができないので、親知らずや周辺組織に歯垢がたまり、炎症を引き起こすことがあります。この場合は歯科口腔外科で処置してもらう必要があります。
症状4:口臭がある
虫歯がかなり進行した場合、歯の奥や歯肉まで炎症を起こし膿が出て口臭がすることがあります。口臭は歯周病の特徴的な症状でもあり、歯周ポケットに膿がたまると口臭がひどくなります。
症状5:頬骨が痛い
虫歯や歯周病が進行し歯根の先の骨まで溶けると、頬骨の内側にある上顎洞という空洞に細菌がたまり炎症を起こします。これを「歯性上顎洞炎(しせいじょうがくどうえん)」と言います。薬局で抗生物質を処方してもらい、治療します。
症状6:歯ぐきが赤い、または出血する
歯周病の初期症状である歯肉炎になると、歯ぐきが赤かったり、歯ブラシやデンタルフロスを使うと出血したりします。この段階で歯周病の進行を止めることが重要です。
症状7:歯が伸びた感じがする
歯周病が進行すると歯ぐきもやせ細り、歯根が露出し歯が伸びたように感じます。これを「歯肉退縮(しにくたいしゅく)」と呼びます。
症状8:歯ぐきから膿が出る
歯周ポケットから膿が出たら歯周病はかなり進行しているので、歯科医院で治療を受ける必要があります。
顎関節症には、顎や顔周辺から全身にまで痛みや違和感があったり、口や顎の動きに不具合を感じたりとさまざまな症状があります。顎関節症は主に歯科口腔外科で治療します。
症状1:口をスムーズに動かせない
口を大きく開けることができない、上下左右に上手に動かせない、時々顎が外れるなど顎の動きの不具合は顎関節症の特徴です。
症状2:顎がカクカクする
口を開けたり閉じたりする際に顎周辺から「カクカク」「コキコキ」などといった音がするのも顎関節症の特徴です。
症状4:顔が歪む
顎関節症になり顎の位置がずれたり噛み合わせが変わったりすると、顔が歪んできたり、顔のエラが張って大きくなったように感じます。
症状5:肩こり、首の凝り
顎関節症になると肩こりや首の凝りといった症状を併発します。他にも頭痛、片頭痛、めまい、自律神経失調症、うつ病などの症状を伴うことがあります。
その他の口腔内トラブルの症状
知覚過敏やブラキシズム、ドライマウスなども注意すべき病気です。
症状1:歯がしみる
冷たい物や熱い物を食べたときに歯が染みる場合は知覚過敏が考えられます。知覚過敏とは何らかの原因で歯のエナメル質が薄くなることによって起こります。また虫歯や歯周病でも歯が染みることがあります。
症状2:歯ぎしり、食いしばり
歯ぎしりや食いしばりのことをブラキシズムと言います。ブラキシズムを続けていると、歯や顎を傷める原因になり顎関節症と同様の症状を起こすこともあります。ブラキシズムの治療は主に歯科口腔外科で行われます。
症状3:口が乾く
口腔内の唾液の分泌量が減り、乾燥する病気をドライマウスと言います。ドライマウスの原因にはストレスや加齢のほか、唾液腺の病気、シューグレン症候群といった病気などが挙げられます。ドライマウスは虫歯や歯周病の原因になるほか、食べ物を上手く飲み込めない摂食・嚥下(えんげ)障害の原因になることもあるので注意しましょう。
口腔内のトラブルかな、と思ったらすぐに歯医者さんへ
もはやお口の健康=体の健康に直結すると言っても過言ではありません。健康で健やかな生活を過ごすためにも、まずは歯と口腔内の健康に心がけましょう。
「たかがお口の中の不調」と侮ってはいけません。今回挙げたような症状が出てきたら、自己判断で放置したりせず、悪化しないうちに早めに歯医者さんへ行きましょう。口腔内のトラブルは生活環境を見直すことで改善されることケースもあります。トラブル予防には「生活環境の見直し・改善」、症状が起きたら「歯医者へ受診・治療」という意識を持ちましょう。