やめさせるべき?小さい子どもの指しゃぶりの癖
赤ちゃんの指しゃぶりは色々なサイン
赤ちゃんは、実はママのお腹の中にいる頃から指しゃぶりをしている子もいます。生後2~3ヶ月から始まることが多いですが、指しゃぶりをしている時は次のようなサインを出している可能性があります。
・お腹がすいている
・不安を感じている
・退屈を感じている
これらは発達段階としてごく自然なことです。そのため、この段階では「癖になる前にやめさせなければ」と焦ることはありません。赤ちゃんが指しゃぶりし出したら温かく見守り、欲求に応えてあげましょう。
指しゃぶりは何歳までにやめさせるべき?
指しゃぶりは一般的には1歳くらいから自然とおさまっていきます。立ち上がり歩き回れるようになると周りの色々な景色や物に興味を持ち始め、指しゃぶりへの関心は薄れていくからです。
また、お友だちができると見られて恥ずかしいという感情も出てきます。そのため3歳くらいまでにはほとんどの子どもが指しゃぶりを卒業します。ところが、中にはいくつになっても指しゃぶりがおさまらない子も。その場合、4歳くらいまでには意識的にやめさせたほうがいいと言われています。
指しゃぶりによる影響
では、なぜ4歳頃からの指しゃぶりはやめさせたほうがいいのでしょうか。それは指しゃぶりによって噛み合わせや発音などに次のような影響が出てしまうからです。
影響1:噛み合わせが悪くなる
上の歯と下の歯を噛み合わせた時に隙間ができたり、出っ歯になることでうまく噛み合わなくなったりします。また、上の歯のすき間が狭まり、奥歯同士の噛み合わせが横にずれてしまいます。
影響2:発音が悪くなる
指しゃぶりにより歯並びが悪くなると、舌足らずな話し方になってしまいます。また、サ・タ・ラ行がうまく発音できなくなり、話すときに唾液が飛びやすくなります。
影響3:食べ方が汚くなる
前歯でうまく物が噛めなくなると、口を開けたままペチャペチャと音を立てて食べることが多くなります。飲み込む時、前歯の間から舌を押し出すようにする癖がつくこともあります。
影響4:口呼吸になる
出っ歯になったり前歯が噛み合わなくなったりすると、口が閉じづらくて常に開けている状態になってしまいます。すると口呼吸になるので乾燥しやすくなったり、口臭の原因になったりします。
指しゃぶりを卒業させるコツ
4歳以降も続くと心配な指しゃぶりですが、きつく叱ってやめさせるのはよくありません。次のような方法で、優しく指導することでゆっくり卒業させてあげるのがおすすめです。
その1:子どもの気持ちに目を向ける
まずは指しゃぶりによってどんなサインを出しているのか、子どもの気持ちに向き合います。4歳頃の子どもも指しゃぶりが精神的な不安を解消するための手段になっていることがあります。家族としっかりコミュニケーションが取れているか、保育園や幼稚園などで心配なことはないか、本人の不安に寄り添ってあげましょう。
その2:なぜ指しゃぶりがいけないのか優しく伝える
言葉を理解するようになったら、どうして指しゃぶりがよくないのかを説明してあげます。「手についたばい菌が口の中に入っちゃうよ」など理由を伝えることで本人の自覚が芽生え、自分の意志で指しゃぶりをやめることができるかもしれません。
その3:手をつないで眠る
眠るときに指をしゃぶるのが癖になっている子もいます。その場合、ママやパパが手をつないで添い寝してあげると、指しゃぶりがなくても安心して眠りにつくことができるかもしれません。
その4:キャラクターの絆創膏を貼る
子どもが大好きなキャラクターの絆創膏を指に貼る方法です。「○○ちゃん(キャラクターの名前)が痛そうだよ」など伝えると、自主的にやめてくれる可能性があります。絆創膏は一緒に選ぶと、より効果がアップします。
指しゃぶりの癖が自然となくなる環境づくりを
子どもの成長過程において大切な行為である指しゃぶり。ただし、長引いてしまうと歯並びなどに影響を及ぼし、矯正治療が必要になる可能性も出てきます。「そろそろ卒業かな」と思ったら、まずは子どもと同じ目線で話し、自主的にやめられる環境づくりを大人が用意してあげたいところです。