歯の修復を行うダイレクトボンディング（ナノエステ）とは？

ダイレクトボンディングってどんな治療？

ダイレクトボンディング法とは、コンポジットレジンという歯科専用の白い合成樹脂を接着剤で歯の表面に塗り重ねていく治療です。コンポジットレジンは虫歯治療にも使用されますが、虫歯治療の場合は“削ったところを埋める”イメージですが、ダイレクトボンディングは“歯の表面に積み重ねていく”イメージです。そのため、歯に対する負担が少ないうえ、型取りなどをする必要がないので通い続けなくて済みます。

また、虫歯治療の場合は歯の機能回復が第一の目的ですが、ダイレクトボンディングの場合は仕上がりを自分の歯により近づけることも目的となります。前歯などの目立つ部位は、できるだけ治療跡を残したくないですよね。そういった部位にこそ、質のいいレジンを使用して自然な仕上がりになるダイレクトボンディングがおすすめなのです。

ダイレクトボンディングでできること

では、ダイレクトボンディングは具体的にどんな悩みを解決してくれるのでしょうか。虫歯治療から審美的なケアまでと対応範囲が広いため、以下の症状がある際にご検討ください。

・虫歯で黒く変色してしまった歯などをもとの色に修復する
・歯と歯の間を埋めてすきっ歯を治す
・欠けてしまった歯を自然な形に修復する
・銀歯や金歯などの金属製の詰め物を白くする

気になっていた色や形が改善できるなんて、とても嬉しい方法ですよね。ただし、以下のような場合は適用されないことがあります。

・歯が大きく欠けていたり、虫歯治療でたくさん削ったりした場合
・出血や深い歯周ポケットなど、重度の歯周病の症状がある場合

あてはまりそうな場合は、まず歯科医院で現時点での口の中の状態を確認してもらい、どんな治療が適しているか相談してみてください。

デメリットも知っておこう

きれいな仕上がりを叶えてくれるダイレクトボンディングですが、以下のようなデメリットもあります。

デメリット1：耐久性は低め

使用されるコンポジットレジンは、被せ物や差し歯に使用されるセラミックと比べて強度はやや低め。そのため歯が大きく欠損している場合は適用できません。また、年月の経過によってレジンと歯の境目に着色してしまう場合があります。

デメリット2：一回の治療時間は長め

色や形を調整しながら何種類ものレジンを重ねていくため、1本の歯を仕上げるのに1～2時間要することがあります。

デメリット3：費用が高め

より自然な仕上がりを目指して質の良いコンポジットレジンを使用するため、保険で行う虫歯治療と比べて費用は高くなります。一般的には1歯あたり1～5万円程度かかります。

デメリット4：完成度に差が出やすい

使用するレジンの色選びや歯の形作りには技術を要するので、歯科医師の経験やセンスによって仕上がりに差が出てしまう場合があります。よりきれいな仕上がりにしたい場合は、治療件数が多く実績のある医院を探してみましょう。

歯の形状や色でお悩みの場合はご検討を

口の中は人と話したり笑ったりした時に、どうしても見えてしまう部分。変色していたり形が気になったりすると目立ちますし、コンプレックスを感じてしまいますよね。ずっと悩んでいた方にとって、ダイレクトボンディング法は1つの解決方法になるかもしれません。まずは一度、歯科医院で話を聞いてみることをおすすめします。

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