“全員女性スタッフの歯科医院”に聞いた 血豆(血腫)の対処法と美しい口元を保つ秘訣

2018.07.10 interviewHa・no・ne編集部

「血腫」は心配しすぎる必要はなく冷やすことが対処法の1つ

歯科医師

さっそく牛田先生に血腫ができる原因についてお聞きしたところ、唇を噛むのはもちろん、魚の骨などが刺さった場合にも血腫ができる可能性はあるそうです。そもそも、血腫とは唇にできるから目立つものの、お口の中では頻繁にできるものであり、気づかないうちに治っていることも珍しくないとのことでした。例外として、元々血圧が高い人であったり、病気の治療のため血液をサラサラにする薬を飲んでいたりすると、血腫が大きくなってしまうケースがあり、それに驚き診断に訪れる人もいると牛田先生は説明してくれました。

ただ、血腫は大きくなったとしても血が止まり固まってしまえば問題はなく、1週間もすればとれてしまうそうです。そのため、「体にできる青あざみたいなものです」と牛田先生は自身の見解を示してくれました。つまり、多少大きめの血腫ができてもそこまで心配する必要はないとのことです。仮にできた際は「ゆっくり食事をすることを心がけましょう」とのアドバイスをいただきました。

また、なるべく早く血腫を治したい場合については、その方法の1つとして「素早く冷やすこと」が重要だそうです。
冷やすことで血管が収縮するため、拡大することを未然に回避できます。ただし、血腫を気にするあまり触りすぎると、粘膜が破れてしまい、お口の中では口内炎などを発症してしまう可能性があるため「血腫が気になっても触りすぎないようにしてください」と、牛田先生が力説してくれました。

ガンと間違える人も……「血管腫」についてくわしく解説

取材

また、血腫に近い症状として、混同する人が多い「血管腫」についても説明していただきました。血管腫は血管の静脈などが塊になっている症状のことであり、舌や唇にも発生する場合があります。血管腫ができた部分は青紫色や赤紫色になり、触るとボコボコとしているため、血腫よりもはっきりと存在を認識できるのが特徴です。その形状からガンだと思い込み、慌てて受診する人が多いようですが、牛田先生は「実際に血管腫がガンになるケースはまずなく、血管腫はあくまで血管腫」と強調しました。

血管腫の治療はMRIで大きさを確認するところから始まります。理由として、歯科医師の目で見える範囲だけでは血管腫の全貌が把握できないためです。血管腫の大きさを確認後に切除に移りますが、血管腫があまりに大きいと唇や顔の形に影響が出てしまうケースがあります。そこで活躍するのが「レーザー」です。レーザーによる治療を行えば、血管腫を部分的に小さくしたり、完全に焼きとったりするなどの処置が可能になります。

「基本的にレーザーによる治療は、大学病院などで受けることをおすすめします」と説明する牛田先生。小さな血管腫であれば普通の歯科医院でも治療可能とのことですが、大学病院には「KTPレーザー」という最新のレーザー機器が置いてあるケースもあります。そのレーザーを使用すれば、血管の中のヘモグロビンにのみ作用し、血管腫を小さくできるそうです。

レーザー治療中は麻酔をかけますが、治療箇所が舌だといくらか痛みが生じます。ただ、切開して血管腫を取り除く従来の治療に比べれば、痛みは少なく済むようです。また、牛田先生によればレーザー治療であっても術後は腫れが出てくるものの、患部を縫うなどの処置は必要ないため、患者さんの心情としてはとても楽になるだろうとのことでした。

また、血管腫にならないための予防策についても牛田先生に聞いてみたところ「ないです」と即答。元々その人の持って生まれた血管奇形などが原因のため、個人レベルでできる予防策は存在しないようです。血管腫が確認できるくらい大きくなってしまったら、すぐにできるだけ大きな歯科医院を受診するようにしましょう。

疲労回復・美肌効果が期待できる「プラセンタ注射」とは?

たまきデンタルクリニック

麻布という東京都内でも随一の一等地で「安心して通える町の歯医者」を志すたまきデンタルクリニックには、多くの女性の患者さんが来院しています。「女性では、特に歯の色や形を気にする人が多いですね」と語る牛田先生。そうした人には、クリーニングやホワイトニングなどをおすすめしているそうです。スタッフが全員女性のたまきデンタルクリニックでは、男性になかなか相談しにくい内容を気軽に話せるのが嬉しいポイントと言えるでしょう。

また、疲労がたまっている女性に対しては「プラセンタ注射」を行っていると教えていただきました。プラセンタ注射とは、胎盤エキスを歯肉に打つ注射であり、肉体疲労や不眠、便秘などの改善に効果が期待されるだけでなく、注射してから2、3日はお肌が非常に潤うとの評判だそうです。女性の悩みを解消できるポイントが盛りだくさんであり、こうしたお口の中から体の不調改善を行う治療を行っているのも、「歯から始まる健康生活」を志しているたまきデンタルクリニックならではの魅力と言えます。

もちろん、男性の患者さんであってもプラセンタ注射を打つことは可能です。また、特に疲れがたまっている男性にはビタミンB1などの栄養素を短期間で補給できる「にんにく注射」がおすすめとのこと。「仕事の帰り道にフラッと寄っていただき腕に注射を打てば、疲れた体にもアプローチできますよ」と、牛田先生が笑いながら話してくれました。

たまきデンタルクリニックが説く定期検診の必要性

牛田環先生

インタビューの最後には、健康で美しい状態のお口を維持するには、定期的な歯科検診が欠かせないと語る牛田先生。たまきデンタルクリニックでは、初診から1ヶ月後に必ず再診断を行っていると教えてくれました。1ヶ月後と聞くと早く感じるかもしれませんが、ケアがうまくできない人はその期間だけでも歯石ができてしまうため、その人が日々どれだけお口のケアを行っているかを知るには適切なタイミングだそうです。1ヶ月後の再診断でお口の状態をチェックし、そこからは個人のお口の環境レベルに合わせて健診の間隔は異なっていくとのことでした。

血腫や血管腫への予防策は存在しないため、誰であれ発症するリスクがあります。そうしたときには、悩まず近くの歯科医院に行き、歯科医師の診察を受けるようにしましょう。「血腫程度なら大丈夫」と感じるかもしれませんが、日頃から何かお口に異変を感じたら歯科医院に行くという習慣を身につけておくことは、お口の大きなトラブルを防ぐうえで非常に重要なのです。

▼取材協力▼
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