子どもの歯が生え替わる時期のデンタルケアのポイントは?
乳歯から永久歯へと生え替わる時期
ケアのポイントの前に、まず子どもの歯の生え替わり時期や乳歯と永久歯の違いなど基礎知識をおさらいしましょう。
乳歯から永久歯へと生え替わる時期は
乳歯から永久歯への生え替わり時期は5~6歳頃に下の前歯から生え替わり始めると言われています。人によっては4歳頃や7歳を過ぎてから生え替わり始める子どももいるので、生え替わりの時期がズレても過度な心配をする必要はありません。その後、通常12~14歳頃までにはすべての歯が永久歯に生え替わります。
乳歯と永久歯の違い
乳歯は全部で20本しかありませんが、永久歯は親知らずを入れると全部で32本生えます。永久歯は乳歯に比べて少し黄色味で永久歯よりも一回り大きい点が特徴です。乳歯よりもエナメル質、象牙質の厚みが2倍以上で乳歯と異なり、歯ぐきにしっかりと根を張っています。
歯の生え替わり時期の個人差
歯の生え替わりの時期は人によって違いがあり、なかなか生え替わらないと心配していたら、突然複数の歯が同時期に生え替わることも珍しくありません。あまり気にしすぎず、毎日子どもの口の中をしっかりとチェックすることを心がけましょう。
歯が生え替わる時期のデンタルケアは
歯の生え替わり時期は子どもの将来の歯の健康にとって非常に重要な時期です。この時期に虫歯ができると、その後の虫歯リスクも高まるので、大切にケアしてあげましょう。
ケア方法1:仕上げ磨きは欠かさずに
歯の生え替わり時期は乳歯と永久歯が口の中で並んでいます。乳歯と永久歯は大きさや厚さが全く異なるので、デコボコしていて食べカスが残りやすくなります。子どもの歯磨き後には必ず仕上げ磨きをして奥歯までしっかりと磨き、汚れが残らないようにしてあげましょう。
ケア方法2:生えたての永久歯は必ず虫歯対策を
生えたての永久歯は表面が粗く汚れがつきやすい状態にあります。さらに酸に弱く溶けやすいなど虫歯になりやすい点が特徴です。できるだけ早い段階で、歯科医院でフッ素を塗布したり、フッ素配合の歯磨き粉で歯磨きをしたりするなどの虫歯対策を行いましょう。
ケア方法3:乳歯の虫歯は治療しましょう
乳歯に虫歯がある場合は必ず早急に治療するようにしましょう。永久歯は乳歯の下で成長しますが、上にある乳歯が虫歯の場合、永久歯の歯並びや歯質に悪影響を及ぼすことがあります。
ケア方法4:毎日口の中をチェックしましょう
子どもの歯の生え替わり時期は、虫歯や口内炎ができやすい状態にあります。また、乳歯が抜ける前に永久歯が生えるなど、何かと口腔内環境が気になる時期です。仕上げ磨きの際は必ず口の中をチェックし、気になることがあれば歯科医院で診察を受けるようにしましょう。
こんな時は歯科医院に相談しましょう
毎日口をチェックするうえで気になることがあれば、すぐに歯科医院で診察を受けるようにしましょう。特に以下のような症状がある場合は、専門家の指示をあおってください。
ケース1:乳歯が抜けてないのに永久歯が生えてきたとき
乳歯がまだ抜けていないのに永久歯が生えることがあります。乳歯がグラグラしているときはそのまま抜けてしまうこともありますが、もし乳歯がしっかりしていたり、なかなか抜けなかったりする場合は歯科医院に相談しましょう。
ケース2:乳歯がなかなか抜けない
乳歯がいつまで経っても抜けないケースがあります。時には「大人乳歯」と言って30歳代になっても乳歯が抜けないこともあります。乳歯が抜けない原因としは永久歯の成長が遅いことが挙げられますが、先天的に永久歯が欠如していたり、永久歯が骨などに埋没していたりすることもあります。いつまでも乳歯が抜けない場合は歯科医院に相談することをおすすめします。
ケース3:永久歯が生えてこない
乳歯が抜けた後に永久歯がなかなか生えてこないこともあります。成長がゆっくりの場合もありますが、永久歯が作られない欠損歯の場合もあります。乳歯が抜けてから3ヶ月以上経っても永久歯が生えてこない場合は歯科医院に相談しましょう。
ケース4:左右対称に生えそろわない
永久歯が左右対称に生えそろわない場合は、噛み合わせなどに問題が生じることがあります。こうした場合もすぐに歯科医院に相談しましょう。
異常がないかを調べるうえでも歯科医院で定期診断を
子どもの歯の生え替わりの時期は、うまくいくか否かで「お子さんの将来に関わる」と言っても過言ではありません。長い人生の中でも重要なタイミングであると捉え、仕上げ磨きなどのケアはもちろんのこと、異常がないかを確かめるうえでも歯科医院で定期診断を必ず受けるようにしましょう。