歯周ポケットのプラークを落とすコツがある?歯科衛生士も実践する磨き方

2019.06.13 healthHa・no・ne編集部

虫歯・歯周病を招きかねないプラークを正しく落とすコツ

プラークを落とすのは意外と難しい?

歯磨き



「毎日しっかりと歯磨きをしています!」という人も多いかもしれません。しかし、実は歯磨きに自信を持っている人でも、たいていの場合は磨き残しがあるということをご存知でしょうか?

歯の表面はしっかり磨けていても、「歯と歯の間」や「歯と歯肉の境目」、「かみあわせの面」などの磨きにくい箇所は、意識的に歯磨きをしているつもりでもプラークが残ってしまうことが少なくないのです……。

そして、これが積み重なると虫歯や歯周病の原因につながってしまいます。歯磨きに自信がある人もない人も、普段のデンタルケアを見直すのは重要だといえるのではないでしょうか。

歯科衛生士も実践!マネしたい歯磨きのコツ

歯磨きのプロといえば、やはり歯科衛生士でしょう。ここでは、歯科衛生士がおすすめする歯磨きのコツをご紹介します。

歯磨きの基本

歯磨きをするときの基本は、「歯ブラシの毛先を歯面にしっかりと当てること」、「毛先が広がらない程度の軽い力で磨くこと」、「5㎜~10㎜を目安に小刻みに歯ブラシを動かす」の3つです。まずは、この3つの基本を守れているかどうかを確認しましょう。

前歯の裏側

前歯の裏側は丸く凹んでいるため、歯ブラシを横に動かしながら磨いてもしっかり毛先を歯に当てることができません。歯ブラシを縦に当て、ブラシのつま先やかかとを使いながら磨くことでプラークが落としやすくなります。

歯並びが悪い部分

歯並びが悪く凸凹になっている部分は、歯磨きが難しいので要注意です。凹んでいる部分にも毛先が届くように、1本1本の歯に対して、歯ブラシを縦にして磨いていきましょう。

背の低い歯

背の低い歯は、上からでは上手に歯ブラシを当てることができません。真上からではなく、ななめ横から歯ブラシを入れることを意識してください。

歯と歯茎の間

歯周病予防のために大切なのが、歯と歯茎の間のケアです。歯の歯茎の境目部分に45度の角度で歯ブラシを当て、細かく動かすようにしましょう。また、歯茎の健康を守るためには歯茎マッサージもおこないたいところ。歯ブラシの横を歯茎に押し当て、歯側に回転させるようにしながらマッサージしてください。

歯と歯の間

虫歯になりやすい歯と歯の間ですが、残念ながら歯ブラシだけでは60%ほどしかプラークを取り除くことができないというデータもあります。歯ブラシだけではなく、歯間ブラシやデンタルフロスも併用してプラークを落としていきましょう。なお、歯間ブラシやデンタルフロスは自分の歯の隙間の広さに合ったものを使用するようにしてください。

親知らず

背の低い“親知らず”を磨くときには、口を閉じ気味にし、斜め45度で歯ブラシを入れましょう。このとき、コンパクトなタイプの歯ブラシを使うとより磨きやすくなります。また、手前の歯の後ろ側や歯肉が被っている部分を磨くときにはタフトブラシを使うといいでしょう。

タフトブラシは普通の歯ブラシに比べヘッドが非常に小さく、ブラシの一部がとがった形状のものです。このとがった形状のブラシによって、ピンポイントで毛先が汚れている部分に届きしっかりと汚れを落とすのに効果的なのでぜひ、あわせて使ってみてください。

丁寧なデンタルケアをしたいなら「歯垢染色液」を

丁寧なデンタルケアをしたいなら、歯垢染色液を使うのがおすすめです。歯垢染色液を使うことでどの部分にプラークが残っているかを知ることができるため、よりプラークを効果的に取り除くためのサポートをします。また、普段の歯磨きをしたあとに歯垢染色液を使うことで歯磨きのクセが分かるというメリットもあります。自分自身の歯磨きを見直すためにも、ぜひ一度歯垢染色液を使ってみてはいかがでしょうか。

歯を磨いていたら出血!どうすればいい?

歯磨き中の出血



歯磨きをしていたら、歯ブラシが赤くなっていてびっくりした経験はありませんか?とくに、丁寧に歯磨きをしようとすると出血しがちですよね。

出血の原因には歯の汚れがあります。歯垢が歯と歯肉の間に溜まってしまうと、歯垢に付いている細菌が歯肉に侵入しようとします。すると細菌の侵入を防ぐために、血液が積極的に白血球を歯肉に集めるので、血流がたまり、炎症を引き起こす傾向にあります。

それが歯肉炎や歯周病につながることも……。これは血液がたまった炎症箇所は刺激に弱く、歯磨きの刺激で出血を起こしてしまうことが原因の1つです。歯周病は日本人の約8割がなっているともいわれているので、出血したさいには歯周病を疑いましょう。

出血を防ぐためには、まずは柔らかい歯ブラシで磨くことが大切です。力を入れすぎずに、優しくマッサージするような感覚で歯磨きをしましょう。また、汚れをしっかり取り除くことが歯周病ケアの第一歩です。歯磨き粉は、薬用成分が配合されたものを選ぶようにしてください。

とはいえ、それでも出血が治まらない場合もあります。そのようなときは、手遅れになる前に歯科を受診するようにしてください。

日々の正しいデンタルケアで虫歯予防・歯周病予防を

デンタルケア



虫歯や歯周病になったときにすぐに受診することが大切なのはもちろんですが、日頃のデンタルケアによる予防はそれ以上に大切です。ぜひこの機会に、普段の歯磨きを今一度見直してみてはいかがでしょうか。

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