肺ガンだけじゃなかった!タバコで発生する歯の口腔内トラブル
タバコが原因で起こる口腔内トラブルが多すぎる!
1.歯周病のリスクを高める
タバコの煙にはたくさんの有害物質が含まれていて、煙を吸うことで血管が収縮します。すると血流が悪くなり、歯周組織に栄養を届けられなくなるため免疫力が低下し、歯周病になりやすくなるのです。
2.口腔ガンになるリスクを高める
タバコには発ガン性物質が含まれていて、口腔ガンになるリスクを高めるとされています。喫煙者の口腔ガン発症率は、なんと通常の7倍!
喫煙は発ガンリスクを急激に高めるのです。口腔ガンは肉眼で確認できる範囲内に発生するため、ガン細胞の摘出は比較的簡単です。しかし、摘出後は食事の際に支障をきたすことがあります。
3.ヤニが歯を黒くする
タバコのヤニによる着色自体は体への害はありませんが、タバコのヤニは歯を黒く見せてしまいます。どんなに外見がキレイにしていても、ヤニで歯が黒ずんでいたら全体の印象も悪くなってしまうでしょう。
4.口臭が発生する
タバコで口臭が発生する理由は2つあります。1つ目は、ヤニ(タール)です。ヤニは独特な香りを放つ成分で、舌や歯の表面にある凸凹に付着して、長時間ドブ川のようなニオイを放ちます。2つ目は、唾液分泌の減少です。タバコに含まれるニコチンを摂取すると、血流が悪くなって唾液の分泌量が減少し、口腔内の殺菌力が弱くなることで、細菌が増殖し口が臭くなります。
5.治療後の回復が遅くなる
喫煙によって血流が悪くなることで、抜歯後の傷の回復が遅くなります。すると、傷口から雑菌が入りやすい状態になり、炎症を起こしてしまうこともあるのです。
6.歯肉の老化を早める
タバコに含まれる成分は活性酸素を発生させるため、歯肉の老化が早くなります。喫煙者は非喫煙者と比べると、早いスピードで歯肉の老化が進むのです。ヘビースモ―カーの人は、歯肉年齢が実年齢以上ということが十分にありえます。
喫煙者は歯周病の症状が現れにくい
歯周病は、歯茎が炎症を起こして腫れたり出血したりする病気ですが、喫煙者は非喫煙者に比べると、炎症がわかりにくい特徴があります。さらに、タールの汚れで歯茎が黒く染色されてしまっていることもあり、より歯周病に気づきにくい状態になります。
自覚症状に出にくいぶん、進行しても気づかず、重篤化するまで放っておいてしまう人も珍しくありません。喫煙者は自分の歯茎をしっかり把握しておくことが大切です。
受動喫煙がもたらす口腔内トラブル
タバコを吸うことで口腔内トラブルが発生するのは、喫煙している本人だけではありません。周囲に巻き散らしている煙を無意識に吸ってしまう「受動喫煙」でも口腔内のトラブルが発生しやすくなります。
特に発生しやすいのは歯周病です。受動喫煙で煙を吸うことで免疫力が低下し、歯周病になるリスクが高くなります。具体的には喫煙者と同等、もしくは、喫煙者よりも歯周病になるリスクが3倍以上高くなる可能性もあります。
喫煙は良いこと全くなし!それでもあなたは吸い続けますか?
タバコを吸うことで、さまざまな口腔内トラブルの発生リスクが高まります。喫煙は口腔内だけでも、これほど多くの害を生み出してしまうのです。タバコの悪影響についてしっかり理解できたでしょうか?
喫煙の害は本人だけに止まりません。受動喫煙だけでも、喫煙者以上に口腔内トラブルのリスクが高くなってしまう可能性があり、喫煙者のみなさんは、もう一度喫煙についてよく考えてみましょう。