唇が日焼けしたときの特徴や症状

2017.08.28 beautyReiko Okabe

唇の日焼けの特徴と症状

唇に起きた日焼けの特徴

唇は日焼けしやすい

唇は他の肌の部分よりも、紫外線の影響を受けやすい箇所です。その理由は唇のつくりにあります。唇は角質層がとても薄く、皮脂を分泌するための皮脂線もないので保湿ができません。

紫外線の影響を受けて水分量がぐんぐんと減少していくにもかかわらず、それを潤すことができないのです。そのため、強い日差しにとても弱く、直接紫外線を長時間浴びるとさまざまな症状が現れます。

初期の段階では放置してしまいがち

ごく初期の段階では、それほど目立った症状は現れないので、放置してしまいがちです。しかし、適切なケアをしないまま紫外線を浴び続けることで徐々に日焼けの症状が悪化し、自宅では処置できないレベルになることもあるので注意が必要です。

唇にも日焼け対策、紫外線対策が必要です。UVカット効果のあるリップクリームや、帽子、日傘などを使い、唇に直接紫外線が当たらないようにしましょう。

口唇ヘルペスが再発する可能性がある

紫外線を長時間浴びると、口唇ヘルペスが再発しやすくなります。口唇ヘルペスは、唇にブツブツというできものができてしまう感染症の一種です。何度も再発しているという人は、普段から紫外線を浴びる量が多いことが原因の1つになっているようです。

唇が日焼けしたときに起こる症状

乾燥

唇を日焼けして最初に起こる症状は“乾燥”です。紫外線が唇の水分量を奪っています。この段階で紫外線を多く浴びていることに気づければ、唇がカサつくという症状だけで済みますが、気づけない場合症状がどんどんと悪化してしまいます。

ひび割れ

唇のかさつきがピークに達すると、次に表面の皮がめくれ上がり、ひび割れてしまうことがあります。ひび割れを起こすとちょっと口を開けただけでも痛みが出るので食事や会話、笑ったりすることが憂鬱に。この状態になる前にしっかりとケアしましょう。

水疱・腫れ

ヒリヒリとした痛みとともに水疱ができ、まるで明太子のように腫れてしまうこともあります。このレベルになると“光線性口唇炎日光性口唇炎”という皮膚疾患の1つに当てはまります。

水疱はなるべく破かないように気をつけましょう。破けてしまうと跡が残ったり、そこへ雑菌が入り込んだりして、さらに悪化してしまうこともあるので注意してください。

化膿・炎症

光線性口唇炎が悪化すると唇が化膿して炎症を起こすことがあります。悪化する原因はより多くの紫外線を浴びることですが、ストレスや疲れなどで悪化するケースもあると言われています。

唇の日焼けから思わぬ事態にも

唇の日焼けを放置するとがん化する可能性もある

唇の紫外線トラブルはさまざまな症状を引き起こしますが、悪化させると唇部分だけに留まらず、命にも関わるほど体に大きな悪影響を与えるリスクが高まります。それは細胞のがん化です。

わたしたちの細胞には傷ついた部分を自力で修復する力が備わっています。しかし、長期間同じ部分を傷つけ続けていると、傷ついた部分を間違えて治してしまうことがあるのです。そして、間違えて治してしまった部分ががん遺伝子に関係している細胞だった場合、がん細胞は勝手に増え続けることに……。これがいわゆる「がん」だと言われています。つまり、長期的に紫外線を浴び続けることで、傷ついた細胞が突然変異を起こし、がん化する可能性があるのです。

唇にできたがんは“口唇がん”と呼ばれ、日本人の発症率としては口腔がん全体のうち13%と稀です。また、目に見える部分にできるものでもあるので、手術は比較的簡単だと言われていますが、がん細胞が大きくなると唇の一部を切除しなければならい可能性も出てくれるため、なるべく直射日光を避け唇に紫外線に当たらないように気をつけましょう。

しっかりとケアして日焼けをさけましょう

このように、紫外線を直接浴び続けることで、体だけでなくお口まわりにもさまざまな悪影響が現れることがあります。長時間日光に当たるような場面では、なるべく帽子や日傘、UVカットリップクリームなどを使い、日焼けを予防しましょう。口唇がんについて過剰に心配する必要はありませんが、少しでもおかしいなと感じたら早めに皮膚科や口腔外科を受診しましょう。

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