歯の機能を補う「ブリッジ治療」のメリットとデメリット

2017.08.30 healthReiko Okabe

ブリッジ治療のメリット

天然の歯に似た噛み心地が得られる

ブリッジは天然歯とほとんどかわらない噛み心地を得られるとよく聞きますが、実際は天然歯の噛む力と比べると約60%の力でしか噛めていないようです。また、噛む力は土台となる歯の状態によって変わるので、噛む力がこの数字を下回ることもあります。

しかし、噛む力が天然歯の1/3程度まで減少すると言われる入れ歯と比べると、強い力で噛むことができます。強度も高いため、よほど強い衝撃や硬いものを噛まない限りは割れることはないでしょう。

見た目の審美性も高い

入れ歯の場合は装着した際に装置のバネが見えてしまうことがありますが、ブリッジは土台となる両脇の歯に歯科用の接着剤で固定するため、天然の歯のような見た目になります。保険適用ブリッジの場合は、内側は金属の素材で作られている部分がありますが、目立ちにくく審美性の高さが特徴です。

保険適用で費用が安い

ブリッジは保険適用範囲内であれば、1本あたり1万~4万円程度で治療ができます。自費診療であるインプラントの場合は、1本あたり35万~40万円程度なので、比較するとリーズナブルに治療を行うことができます。

治療期間を短く抑えられる

ブリッジは型を取り歯に装着するブリッジを作成し、土台を作って接着するという治療であり、外科手術を要するインプラントに比べると治療時間が短いというメリットがあります。

ブリッジ治療のデメリット

健康的な歯を削るため負担がかかる

抜けた1本の歯を補綴するために、隣接する2本を土台にするために削らなければなりません。また、削った土台には通常の1.5倍の負荷がかかるため硬い物を食べるときには注意が必要です。さらに、歯ぎしりや食いしばりなどの癖がある人は、ブリッジに負担がかかることが想定されます。

隣に歯がない場合は治療できない

ブリッジは2本の歯を土台とするため、抜けてしまった歯の両サイドの歯が残っていないと治療ができません。この場合は、入れ歯もしくはインプラント治療を行うことをおすすめします。

メンテナンスが必要

ブリッジには寿命があります。平均寿命は7~8年と言われていますが、2、3年でダメになってしまうケースもあります。ただ、8年以上不備なく使い続けている人もいるので、メンテナンス次第で寿命が大きく変わる可能性があります。

虫歯になりやすい

ブリッジの土台となる2本の歯は、虫歯になりやすい傾向があります。その理由は、主に2つ。1つ目はブリッジを装着することで土台となった歯は磨きにくくなってしまうため、ケアがしにくくなることが原因です。しかし、ブリッジ部分に専用の道具を使い、しっかりと清掃することで虫歯になるリスクを低くすることができます。

2つ目は、ブリッジと土台の接着面が関係しています。片側の土台部分は一部緩んでいるのに、もう一方はしっかりとついているなど差があることがあります。この場合、緩んでいるブリッジ側に少しだけ空間ができてしまっているため、細菌の巣窟になってしまうことがあるのです。

ブリッジを視野にいれつつ、ご自身に合った治療法の検討を

ブリッジ治療にはさまざまなメリットとデメリットがあります。それと同様に他の補綴治療もよい点と悪い点があるので、まずは基本を押さえたうえで歯科医師のアドバイスのもとしっかりと吟味しましょう。失った歯の機能を補うことは非常に重要なため、ご自身に合った治療法を選択することをおすすめします。

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