重曹を使った口腔ケアと注意点!虫歯を予防できるってホント!?

2017.10.18 health福本春香

重曹を使った口腔ケア「重曹うがい」ってどうやるの?

そもそも重曹とは炭酸水素ナトリウムのことです。私たちの血液や唾液にも含まれる物質なので、適切な量なら口から体内に入っても安全性が高いと言われています。

重曹を使ってうがいをする方法はとても簡単。100mlの水に調理用または薬用の重曹小さじ一杯程度(約3g)を入れてよく混ぜます。そして、口に含んで30秒ほどゆすぐだけです。ケアのタイミングは、毎食後すぐが虫歯予防に効果的だと言われています。

重曹を使った口腔ケアでどんな効果が得られるの?

簡単にできる重曹うがいでの口腔ケアですが、実際にお口の中でどんな力を発揮してくれるのでしょうか。そのうれしい効果をいくつか紹介します。

虫歯のリスクを軽減できる

私たちの口の中は普段pH6.0~~8.0の中性に保たれています。ところが食事をすると虫歯菌が糖質から酸をつくりだし、一気に酸性に傾きます。この酸性の状態が続くと虫歯のリスクが高まります。

通常、酸性に傾いた口の中は30~40分くらいかけてゆっくり中性に戻っていくのですが、その働きを促進するのが重曹です。重曹は弱アルカリ性なので、食後にすぐうがいをすることで口の中を素早く中和してくれます。こうした理由から、重曹で口腔ケアする場合は食後がベストなタイミングだと言えます。

口臭予防

重曹の粉末を靴箱に入れておくと消臭効果がありますが、口の中でも消臭効果が期待できます。口臭の原因となる物質は主に3種類。

・硫化水素/硫黄と水素の化合物で腐った卵のようなにおい。
・ジメチルサルファイド/発揮性硫黄化合物で生ごみに似た悪臭。
・メチルメルカプタン/歯周病になると増加する物質でタマネギが腐ったようなにおい。

これらの物質はすべて酸性です。つまり、弱アルカリ性の重曹を使えば中和されるというわけです。ただし口臭の原因は歯周病や体の不調などさまざまなので、歯科医院できちんと診てもらわなければ特定できません。重曹でのケア効果は一時的なもので、根本的な口臭の解決にはならないことをお忘れなく!

着色予防

お掃除などでも効果を発揮しているように、重曹には汚れを浮き上がらせてくれる働きがあります。もちろん歯に関しても例外ではなく、タバコのヤニや着色をはがしてきれいにしてくれる効果を期待できるのです。市販の歯磨き粉に含まれている研磨剤にも、炭酸水素ナトリウムが含まれています。重曹うがいの場合はあくまでも汚れを落としてくれる程度で、ホワイトニングのように白くなるわけではありません。

さまざまなうれしい効果をもたらしてくれる重曹ですが、口腔ケアをする際には気をつけておきたいことがいくつかあります。知らずに使用してしまうと逆効果ということにもなりかねないので、しっかりチェックしておきましょう。

濃度に注意

重曹にはナトリウム(塩)が含まれています。つまり過剰に摂取してしまうと、塩分の摂り過ぎということになってしまいます。高血圧や妊娠中の方は特に注意が必要ですね。うがい用の水をつくるときは濃度を濃くしすぎないようにし、また、回数も頻繁にならないようにしましょう。当たり前ですが、うがいした水は飲みこまずにきちんと吐き出すようにしましょう。

重曹うがい後に歯を磨かない

重曹でうがいしたあとに歯磨きをすると、研磨剤でエナメル質や歯ぐきが傷ついてしまいます。エナメル質が傷つくと、その傷にさらに汚れがつきやすくなってしまい逆効果です。軽くうがいをする程度がベストです。

工業用の重曹を使用しない

口腔ケアを行う重曹には、必ず純度の高い食用か薬用のものを使用しましょう。工業用の重曹には、洗浄効果を高めるために界面活性剤などが含まれている可能性があるからです。誤って飲みこんでしまうことも考慮して、安全な食用を利用しましょう。

いつもの口腔ケアにプラスしてより健康なお口に!

重曹を使った口腔ケア、いかがでしたか?簡単に始められるので、気になるあなたはさっそく試してみてくださいね。ただし重曹は虫歯が治ったり歯が白くなったりするものではなく、あくまで口腔ケアをサポートする民間療法です。効果の感じ方はお口の状態にもよるので、まずは通っている歯科医院に相談したうえで実践することをおすすめします。

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