歯の寿命を延ばすケア方法と生活習慣の改善

2017.12.31 healthSUE

歯を失う原因とは?

歯を失う原因には、加齢以外にも以下のようなものがあります。

原因1:歯周病

歯を失う原因の第1位とされる「歯周病」。約4割の歯は、歯周病が原因で失われると言われるほどです。成人の多くが歯周病、もしくはその予備軍とも言われますが、初期段階では症状が現れにくいために自覚症状がないというケースも珍しくありません。以前よりも歯ぐきが痩せてきたように感じるなら、すでに歯周病にかかっている可能性があります。

原因2:虫歯

歯周病と並び、歯を失う2大原因のうちの1つが「虫歯」です。虫歯になっても初期段階で適切な治療を受ければ問題ありませんが、放置するうちに症状が進行してしまうと、最悪の場合は抜歯せざるを得なくなってしまいます。特に若い人は、歯周病よりも虫歯が原因で歯を失うことが多いようです。

原因3:歯ぎしり・食いしばり

歯ぎしりや食いしばりによって歯に加わる力は、想像以上に負担が大きいものです。これを繰り返すことによって歯に致命的なダメージを与えてしまい、結果として歯を失うことにつながってしまいます。いきなり歯が割れてしまったら、歯ぎしりや食いしばりによって歯に負担をかけ過ぎていた証拠かもしれません。

歯の寿命を延ばすためにするべきこと

誰だって、できるだけ長く自分の歯で噛んで食事をしたいものです。歯を失う原因に注意して、大事な歯を守ってあげましょう。

注意点1:丁寧な歯磨きを心がける

歯を健康に保つケアの基本は、やはり歯磨きです。歯と歯の間に付着した歯垢を落とすために、1日1回はデンタルフロスや歯間ブラシなども使用して丁寧なケアを心がけてください。

注意点2:噛み合わせを改善する

噛み合わせの乱れは、歯ぎしりや食いしばりにつながります。症状がひどい場合は、歯列矯正を検討してみるといいでしょう。正しい歯並びは歯磨きがしやすく、顎関節症の改善も期待できます。

注意点3:生活習慣を見直す

健康的な歯を保つためには、生活習慣を正すことが大切です。中でも特に気を配ってほしいのは食生活。糖分は歯を保護するエナメル質を溶かしてしまうので、摂りすぎには注意しましょう。

注意点4:歯科医院で定期検診を受ける

歯周病や虫歯の早期発見には、歯科医院の定期検診が役立ちます。また、定期的に歯のクリーニングを受けることで、ホームケアでは落としきれない歯垢まで除去できるため、清潔な状態をキープできます。

日本人は歯の寿命が短い?

ところで日本人の歯の寿命が、欧米人のそれに比べて短いということはご存知でしょうか。これは、決して遺伝や医療の質の高さの問題ではありません。欧米人は、歯の寿命を延ばすことを若いうちから意識して、歯科医院に通っているのです。

日本人が歯医者に行くのは、歯に異常を感じたときがほとんど。しかし、アメリカでは定期検診を受けている人の割合は80%にのぼり、歯科先進国といわれるスウェーデンではなんと90%の人が定期的に歯科医院に通っています。

歯周病や虫歯の症状が出てから治療するだけでは、歯の寿命を延ばすためには不十分です。日頃のメンテナンスが歯の寿命を左右するということを知り、正しいケアと生活習慣を実践することが大切だと言えるでしょう。

正しいケアと生活習慣で健康な歯を維持しよう

若くて健康なうちは、「歯を失う」ということが想像できないかもしれません。そのため、多少歯に痛みが生じても、つい放置してしまいがちです。しかし、ケアが不十分な状態が続くと、年を重ねたときにあっという間に歯を失ってしまうことになります。入れ歯やインプラントになったときに、「若いうちから歯に気を配っていれば……」と後悔することになるのです。

後悔しても、一度失った歯は二度と戻ってきません。大切なのは、歯が健康なうちから正しくメンテナンスを行うこと。ぜひ、日頃のケアと生活習慣を今一度見直してみてください。早めに対策を行えば、それだけ長く歯の健康を維持することができますよ。

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