老化、加齢による疾患持ちの方を対象とした高齢者歯科

2018.03.09 healthSUE

高齢者歯科とは

高齢者歯科とは、その名の通り高齢者を対象とした歯科診療です。高齢者はお口のトラブルのほかにも基礎疾患を抱えているケースが多いため、一般の歯医者では治療を受けられないことがあります。そのような患者さんの歯科治療を請け負うのが高齢者歯科です。
現在日本では、今までにない超高齢化が急速に進んでいます。その中で、高齢者歯科は今まで以上に必要とされる診療科になるくことでしょう。

高齢者歯科を受診する例

高齢者歯科を選んで受診すべき方の一例として、認知症が挙げられます。高齢になるにつれて認知症の人の割合は増加していきますが、認知症の症状が進行すると歯医者で説明されていることが理解できなくなります。そのため口腔内に何かしらの異常があり家族が一般歯科に連れていっても、本人が治療を拒否してしまうことがあるのです。
しかし、本人が治療を受け入れないからといって放置しておくと、症状はどんどん悪化してしまいます。歯医者にかからないうちに入れ歯はどんどん合わなくなり、誤って飲み込んでしまうこともあるそうです。
認知症になっても、できればかかりつけ医に治療をお願いしたいところですが、かかりつけ医は歯科医師で認知症患者に慣れているとは限りません。認知症患者に対する歯科治療経験がない場合は、適切に対処するのは難しいといえるでしょう。
しかし、高齢者歯科の歯科医師は認知症患者の対応に慣れています。本人が治療を嫌がるような場合でも、適切に対応してくれるエキスパートです。高齢になって認知症を発症した家族が歯科治療を拒否するようなときには、大きなトラブルに発展する前に高齢者歯科を受診することをおすすめします。

高齢者に起こりやすい口のトラブル

高齢者になると、若い頃には起こらなかったようなトラブルが発生するようになります。年を取ってお口の変化を感じてきたら、以下のトラブルに十分注意しましょう。

トラブル1:入れ歯の不具合

高齢になると歯を失って入れ歯を使用している人が多いですが、入れ歯は長く使っているうちにすり減ったりして合わなくなることがあります。また、口の中の状態の変化によってずれが生じることもあります。

トラブル2:誤嚥性肺炎

高齢になると飲み込む力=嚥下(えんげ)機能が低下するため、食事をしたときに食べ物が気管に入ってしまうことが多くなります。このときに雑菌が肺に侵入することによって起こるのが、誤嚥(ごえん)性肺炎です。誤嚥性肺炎が原因で寝たきりになる高齢者もいるので、十分に気をつける必要があります。

トラブル3:口腔乾燥症

口腔乾燥症とは、いわゆるドライマウスのこと。高齢になると噛む力の低下や服用薬剤などの影響で唾液の分泌量が減り、口の中が乾燥してしまいます。このドライマウスになると口や喉が渇くだけではなく、食事がしにくくなったり発音が悪くなったりします。

高齢者歯科がある医療機関

高齢者歯科がある医療機関は、今はまだあまり多くありませんが、大きな大学病院では高齢者歯科を設けています。主な医療機関としては、北海道大学病院、東北大学病院、昭和大学歯科病院、鶴見大学歯学部附属病院、松本歯科大学病院、愛知学院大学歯学部附属病院、大阪歯科大学附属病院、大阪大学歯学部附属病院、福岡大学医科歯科総合病院などがあります(2018年2月現在)。
これらの医療機関では、高齢者の健やかな人生をサポートするための歯科治療を提供しています。他の診療科と協力体制を取りながら治療を行ってくれることも多いので、ぜひ受診してみてはいかがでしょうか。

健康な歯でいつまでも健やかな人生を

年を重ねて心身の衰えを感じると、歯が抜けてしまったときにも「高齢だから仕方がない」と諦めてしまうかもしれません。しかし、充実した生活を送るためにはお口の健康はとても大切です。自分の歯でおいしく食事ができるだけでも、毎日をいきいきと過ごすことができます。また、きちんと噛んで食事をすることは認知症予防にもつながります。高齢者歯科の医師は高齢者の歯の治療に長けているので、一般の歯医者での治療が難しいときにはぜひ高齢者歯科を思い出してください。
そして、健康な歯を維持するためにはやはり日ごろの予防習慣と早めの治療が欠かせません。それには定期検診がおすすめです。ぜひ積極的に受けるようにしましょう。

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