スイーツ大好きだけど「歯が痛い」「歯がしみる」……その原因と対策とは!?

2018.03.27 healthイクミ

痛んだりしみたりする原因はやっぱり虫歯なの?

「毎日欠かさず歯磨きをしているのに、虫歯になってしまう……」そんな患者さんの声を多く聞きます。歯科衛生士の私から見ると、「虫歯予防のための歯磨き」ではなく、口の中をスッキリさせるだけの歯磨きになってしまっている方が多いように感じます。実は「甘い物を食べると虫歯になりやすい」というのは少し誤解で、「甘い物によって虫歯菌にエサを与えて、虫歯になりやすい環境を作っている」という表現が正しいものです。口腔内の環境が清潔に保たれていれば、虫歯菌は繁殖しません。

食事の前後で、スイーツなどの間食をしてしまった場合にもしっかり対策をして口腔内を清潔にしてあげれば虫歯予防ができます。

治療後に歯がしみるのは虫歯以外が原因?

虫歯をしっかり治療し、「これでようやく美味しい物が食べられる~♪」と思っていたのに、いざ食事をすると「やっぱりしみる!」という方も。私の勤めているクリニックにも、同じ悩みを抱えて受診する患者さんはとても多いです。では、どうして治療したはずの歯がしみるのでしょうか?それは、神経が過敏になっているという理由が主な原因です。

治療したばかりの歯は、治療による刺激で神経がとっても過敏になっています。そのせいで、治療によって見た目は治っていても神経にダメージが残ってしまい、物を食べるとしみてしまいます。このような場合は、しばらく様子を見ましょう。また、痛みが強い場合は痛み止めを飲むことをおすすめします。さらに2~3日が経過しても痛みが引かないようであれば、違う原因も考えられます。そのような場合は、再度歯医者さんに相談しましょう。

スイーツを食べた後に歯磨きをするタイミングはいつ?

ここで突然ですが、質問です。スイーツを食べてしまったとき、どのタイミングで歯を磨くのが最良の虫歯予防になるでしょうか?

その答えは、「食後30分経ったら歯磨きする」が正解です。「え?すぐじゃないとダメじゃなかったっけ?」と思われるかもしれません。勘違いされている方も多いと思うのですが、虫歯予防のポイントは、「食後すぐに歯磨きをしないこと」なのです。

甘い食べ物に限らず、食事をした後は口腔内が酸性に傾いています。その酸によって歯の表面が溶け始めている状態で歯磨きをすると、刺激で余計に歯の表面のエナメル質が削れてしまう可能性があります。口腔内の環境が酸性から中性に戻り始めると、「再石灰化」(さいせっかいか)と呼ばれる歯の表面が自然に戻る歯の機能が作用して、溶けた歯を修復します。食後にすぐ歯磨きは効果的とは言えないケースもあるので注意してください。食後は歯磨きではなく、お茶や水で口をすすぐだけにしてください。

歯科衛生士がおすすめするオーラルケア対策

スイーツは心も体も満たしてくれますよね。私もスイーツには目がありませんが、最後に私も実践しているおすすめのオーラルケア対策を紹介します。それは「食後はうがいの後にキシリトールガムを噛む」ことです。

ガムを噛むことによって歯の再石灰化が促進され、分泌された唾液で口腔内も清潔になりますので、まさに一石二鳥と言えるでしょう。さらに口臭対策にもなりますのでぜひ習慣にしてみてください。

食事に必要な「歯」を大切にして、これからもずっと美味しいスイーツを楽しんでもらえたらと思いますが、虫歯になってしまう前に最寄りの歯医者さんで歯の定期検診を受けることをおすすめします。

あわせて読みたい

レコメンド

関連記事