プレ花嫁は結婚式前に「セレック」で白い歯を手に入れている!?~ちぃ先生の手記第53回~
即日で白い歯になれる?プレ花嫁たちが注目するセレックの魅力
「セレック」が一般的なセラミック治療と違うポイント
CERECとはCEramic REConstruction(セラミック修復)の略です。歯をセラミックで修復する技術は従来から存在していましたが「3Dセレックシステム」という、3Dプリンター技術の応用によって院内で3Dスキャニングし、即日で補綴物の製作が可能になったことが大きな変化としてあります。
通常のセラミック治療とどんな違いがあるのか特徴をあげてみましょう。
(1)治療時間が大幅に短縮し、通院回数が減る
通常、型取りをして技工所へ送り、被せ物を作ってもらうまで、どんなに早くても数日はかかっていました。ですが、セレックでは最短1時間30分くらいで完成し、その日のうちに白い歯を装着するまでの治療が対応できます。
(2)型取りの負担がなくなる
ちぃが歯科衛生士をつとめていた臨床の時、何度かあったのですが、歯型を取る時に気分が悪くなってしまう「嘔吐反射」が強い患者さんに遭遇しました。嘔吐まではいかないけれど少なからず気分の良いものではない型取りが、セレックでは3D光学カメラを使用するので、患者さんへの負担軽減へとつながります。
(3)天然の歯に近い
色調が天然の歯に近づくばかりか、硬さも類似しているため、自然な噛み心地になります。また金属と比べ変形が少ないことから、2次虫歯のリスクの軽減へアプローチできます。
上記のポイントを見ても、お式の準備で時間のないプレ花嫁さんたちが、チャレンジしやすい理由が伝わりますね。しかし、経済面ではどうなのでしょう……。
意外と知られていない?保険で白い歯に治療できるケースもある
セレックをはじめとした3Dプリント技術はコンピューターでデザインし、コンピューターを利用して製作される物の総称をCAD/CAM(キャドキャム)というのですが、CAD/CAM冠自体は場合によっては保険適用されることを知っていましたか?
これは2014年より小臼歯のみ、保険適用で入れられるようになった新しい白い被せ物です。金属アレルギーの方は特別に大臼歯まで被せられるようになっています。現在は、金属アレルギーでなくても下顎の第一大臼歯まで被せられるようになりました。
従来の保険治療では小臼歯や大臼歯は銀歯でしかかぶせられなかったのが、CAD/CAM冠の保険適用に伴い保険でも白い歯が入れられるようになったので、患者さんにとってかなりメリットのある被せ物だと思います。
※上記はあくまで参考例になります。患者さん一人ひとりのお口の状態によって異なりますので、詳細については歯科医院へお尋ねください。
セレック治療の前に知っておくべきこと
セレック治療のデメリットはあるの?
保険が適用されるCAD/CAM冠は、あくまでも既存の銀歯の代替となりうる保険適用が可能な白いかぶせ物であり、保険適用外のセラミック製のかぶせ物とは異なります。材料もセラミックではなくハイブリッドレジンという硬質プラスチックが素材なので、セラミックほどの強度もないですし、経年により変色もしてしまいます。なので、こういったデメリットからも、過度な期待は禁物です。
とはいえ、歯が白いと、表情も明るくなり、相手に清潔感を与えますよね。白い歯が保険でも使えるようになったのは大きなメリットではないでしょうか。一度しかない結婚式に向けて、歯のお手入れの1つとして、ぜひ参考にしてみてくださいね。
セレック技術は拡大しているとはいえ、まだ導入している歯科クリニックが少ないのが現状です。白い歯を即日で入れたい場合は、まずは歯科医院へ詳細を問い合わせてから予約するようにしましょうね。
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【ライター紹介】 ちぃ先生
歯科衛生士の有資格者でありながら多くの女性メディアで活躍中のライター・編集者。現在は女性向けの美容メディアやJJなどのファッション誌などに寄稿している。コスメコンシェルジュの資格を持ち、コスメ・美容への造詣が深い。また、サッカー好きが高じてアスリートフードマイスターの資格も取得している。美容と健康に高い関心と知識を持っており、Ha・no・neでは利用者のQOLの向上を目指し、ためになる情報を発信していきたいと意気込んでいる。
・ちぃ先生の手記まとめPART1 ~美容ライター兼歯科衛生士の知恵袋~
・ちぃ先生の手記まとめPART2 ~美容テク&お口の健康講座~
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