いつも同じ歯に物が挟まるようになったのは最近or昔から?~ちぃ先生の手記第64回~

2019.08.07 dhちぃ先生

今か昔かで歯に物が挟まる原因に違いがあった

食後のストレス「同じ歯に物が挟まる」リスクと対策とは

歯に挟まる



「いつも同じ場所に物が挟まる」というのは、いつごろから気になりだしましたか?昔から、それとも最近でしょうか。

1:昔から同じ場所に挟まりやすいとき
よく物が挟まる場所がある方は、その歯だけ歯の生え方がすこし曲がっていたり、段差があったり、隙間が広く生えているからと考えられます。歯の並び方や歯列弓の形状は、ひとそれぞれ微妙に異なるからです。これは身元の分からない遺体の身元確認に歯牙鑑定が用いられるほどです。

2:最近よく挟まるようになったとき
その歯は治療した歯ではありませんか?虫歯の治療をした詰め物や被せ物の形に問題がある場合が考えられます。治療した歯科医院に問い合わせてみましょう。また、昔治療した詰め物が外れてしまい、物が挟まるケースもあります。こちらも歯科医院にて診てもらったほうがいいでしょう。

ほかには虫歯の程度によって、歯冠すべてを覆う大きな被せ物をすることがあります。こちらは大抵歯根の神経を抜く治療が施されるので、痛みによる感知をすることができません。患者さんで、以前治療した被せ物と、自身の歯の隙間に大きな穴が開いているものの、痛みがないため気が付かずに過ごしている方がいました。痛みがないので大きな穴があいていても積極的な治療をせず、最終的に抜歯になってしまいました。このように、痛みがないからと言って放置せず、歯を抜かなくてもすむよう治療すべきでしょう。

同じ部分に物が挟まる人が食後にすべきオーラルケア3つ

デンタルフロス



(1)歯並びによってものが挟まる
歯間ブラシを使用して歯と歯の間をよくケアしましょう。歯と歯の間は虫歯の好発部位なので丁寧なケアを提案しています。歯間ブラシには大きさによって細かくサイズ展開しているので、歯の隙間にあったサイズの歯間ブラシを使用しましょうね。

(2)虫歯の治療後にはさまりやすくなった
この場合はデンタルフロスの使用はひかえましょう。フロスの糸がひっかかり、治療した詰め物が取れやすくなってしまいます。そこで歯間ブラシをお試しくださいね。

(3)詰め物が取れてしまった
もし詰め物が取れてしまったさいは、すぐに歯科医院を受診しましょう。虫歯の穴を放置すると、また虫歯になる2次カリエスを引き起こしかねません。そうならないよう日頃からデンタルフロスや歯間ブラシを使って、丁寧なブラッシングを心がけましょう。

歯並びのせいかも…気になるとき歯列矯正はするべき?

矯正



歯列矯正は歯科衛生士の観点から述べると、不正咬合ならばおこなうべきでしょう。不正咬合とは、なんらかの原因で正常な咬合ができないことをいい、機能的な異常を伴わない「形態的不正咬合」と何らかの機能異常を伴う「機能的不正咬合」があります。

形態的な不正咬合は上下顎第一大臼歯の咬合関係によって評価するので、一般の方が言う「歯並びが悪い」は前歯がガタついているくらいで不正咬合まで達しないことが多いです。それでも歯並びを直したい人はたくさんいますし、歯の隙間や、ものが挟まることがすごく気になるのなら歯列矯正を検討してみてくださいね。

食事


❤ちぃ先生から一言❤いつも同じ歯にばかり物が挟まるのが気になるなら歯科医院へ!

歯科医院で診察を受ければ、どのような理由で物が挟まっているのか確認できるでしょう。それに自分では見えない部分のクリーニングもしてくれるので、お悩みの人は一度受診してみてください。

【ライター紹介】 ちぃ先生
ちぃ先生

歯科衛生士の有資格者でありながら多くの女性メディアで活躍中のライター・編集者。現在は女性向けの美容メディアやJJなどのファッション誌などに寄稿している。コスメコンシェルジュの資格を持ち、コスメ・美容への造詣が深い。また、サッカー好きが高じてアスリートフードマイスターの資格も取得している。美容と健康に高い関心と知識を持っており、Ha・no・neでは利用者のQOLの向上を目指し、ためになる情報を発信していきたいと意気込んでいる。

・ちぃ先生の手記まとめPART1 ~美容ライター兼歯科衛生士の知恵袋~
・ちぃ先生の手記まとめPART2 ~美容テク&お口の健康講座~

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