目立たず取り外しもできる!?マウスピース矯正が急増中のワケ

2019.01.18 health福本春香

マウスピース矯正とは

マウスピース矯正はその名の通り、透明なマウスピース型の矯正装置をはめて歯並びを整える治療です。1998年にアメリカで導入されてから人気が高まり、特に世界中でも症例が多いインビザラインという装置が主流になっています。

方法はシンプルで、取り外し可能なマウスピースを装着し、少しずつ歯を動かしていくものです。ワイヤーやブラケットを歯に固定して行うマルチブラケット矯正とは異なり透明なので目立ちにくく、矯正治療中であることが気づかれにくい点が大きな特徴になります。費用は症状の程度や歯科医院の設定金額にもよりますが、大体75~110万円が相場と言われています。

どんな流れで治療するの?

まずは歯科医院で診察と検査を受け、シミュレーションをしながら治療後にどんな歯並びになるのか計画を立てます。その後オーダーメイドのマウスピースが作成され、治療開始となります。インビザラインの場合はひとつのマウスピースで歯が動くのは0.25mm程度と言われており、2週間おきに自分でマウスピースを交換しながら治療をすすめていきます。通院は一般的に1~2ヶ月に1回程度です。

治療期間が終わってマウスピースを外すと歯がもとの位置に戻ろうとしてしまうので、顎の骨や歯周組織が安定するまでリテーナーという装置をつけて経過観察します。すべての治療が終わるまでの期間は2~2年半くらいが平均です。

マウスピース矯正のメリット

マウスピース矯正の最大のメリットは、矯正装置をはめていても目立たないことですが、それ以外に
も以下のようにさまざまなメリットがあります。

メリット1:取り外し可能

マウスピース型なので自分自身で装着も取り外しも可能。食事のときに外せるので食べかすなどがはさまる心配がなく、歯磨きも制限なくケアできるので、お口の中を清潔に保つことができます。そのため矯正中の虫歯リスクはグンと下がります。

メリット2:体に優しい

通常矯正装置は金属製のワイヤーやブラケットを使用するため、金属アレルギーの人は受けられなかったり、口の中に金属が入ることに不安を感じたりする場合があります。

しかし、マウスピースはプラスチックでできているためそういった心配はなく、口内炎や口の中を傷つけるリスクも低減できます。また通常の矯正治療に比べて痛みが出にくいので、お口に負担がかからずストレスも感じない方が多いようです。

メリット3:通院が少なめ

通常の矯正治療では歯の移動に合わせて小まめに通院して矯正装置の調整が必要なため、通院回数も多くなります。一方のマウスピース矯正の場合は、歯の動きに合わせてマウスピースを交換するため、その経過観察のタイミングでの通院になるので頻度が下がります。

メリット4:いつでも始められる

就活で証明写真を撮るときや結婚式のときなど、大事な場面ではいつも以上に見た目が気になりますよね。そんな中でも、取り外し可能なマウスピース矯正なら好きなタイミングで治療を始めることができます。

マウスピース矯正の注意点

メリットの多いマウスピース矯正ですが、無事に治療を終え歯列を整えるために押さえておくべき注意点がいくつかあります。

注意点1:マウスピースは忘れずに装着!

簡単に取り外しができる反面、あまりにも着脱が多かったりつけ忘れた時間が長かったりすると、計画通りに歯が動かないことがあります。マウスピース矯正は一般的に1日20~22時間の装着が必要とされているため、歯科医師の指示をきちんと守ることが大切です。

注意点2:毎日しっかり洗浄!

自分のお口のケアはもちろん、マウスピースも毎日外してきちんとお手入れする必要があります。十分にお掃除できていないと、臭いが発生したり虫歯のリスクになったりします。

注意点3:口腔環境によっては受けられないケースも!

重度の顎関節症の人や重度の歯周病の人は、まずはそれらの疾患をしっかり治療してからでないと、マウスピース矯正を受けられないことがあります。

ちょっとでも良いと思ったらマウスピース矯正の検討を

今回はマウスピース矯正の特徴を紹介しましたが、多くのメリットがある反面、注意点を守って習慣化すれば苦もなく歯列を整えられる点が魅力です。これまで矯正治療の受診を迷っていた方は、ぜひ治療の選択肢の1つに加えてみてください。

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