初期症状がない?進行する前に気づきたい歯周病
歯周病には痛みや症状があるの?
お悩み 歯周病って痛みはありますか?
歯周病って痛みはありますか?どうしたら歯周病と気付けるでしょうか?
- 齊藤先生
痛みをなかなか感じることがないことが歯周病のとても困るところです。
良く言われることは、歯肉の色と言われますがそれだけでもありません。
心配でしたら歯科医院においでになられることが、やはり歯周病を発見してもらえるのではないでしょうか。
齊藤歯科医院/齊藤 陽一
- 日高先生
自覚症状としては、歯ブラシをすると歯茎から血が出る、歯茎が痩せてきた、口臭がする、周期的に歯が浮いた感じがする、などがあげられます。歯がぐらぐらして咬めないまでなるとかなり進行している可能性がありますので、早めに歯科医院を受診された方がよろしいかと思います。歯を失う原因の半分以上が歯周病と言われています。
医療法人社団 優愛歯会 六本木駅前歯科/日高 大次郎
歯周病は、自覚症状がないまま進行してしまう恐ろしい病気。もし、すでに痛みがある場合はどれくらい症状が進んでいるのでしょうか。
お悩み 歯周病の痛みはどの段階から発生しますか
歯肉炎、歯周炎、どの段階から歯ぐきの痛みがでてきますか?
- 竹内先生
歯肉炎、歯周病も痛みが出るのは、かなり進行している場合が多いです。歯周病は痛くなく進行して、歯がグラグラになって気づくことも多いです。痛みだけで自己判断せずに、気になったらお近くの歯科医院で確認してもらうことをお勧めいたします。
たけうち歯科クリニック/竹内 伸一
実は、歯がグラグラしているなど目に見える症状が出ているときには、すでに手遅れの場合もあるとのこと。そうなる前に、歯周病になっているかチェックする方法はあるのでしょうか?
以下の回答では、歯周病になっているか確認できる方法を紹介します!
歯周病かチェックする方法はありますか?
お悩み 歯周病かもというサインてなんなんでしょうか?
歯周病かもというサインてなんなんでしょうか?どうなれば歯医者へ行くべき?
- 福嶋先生
例えば「歯茎から血が出る」などは歯周病の初期症状の可能性が高いです。
他にも「歯がぐらつく」「強い口臭がする」なども症状の1つですが、ここまで来るとかなり進行していることが多いです。
また、政府が6年に1度行なっている大規模な調査のデータを見てみると、「30歳代」から歯周病になる方が急激に増えることが分かっています。(30代で43.6%が罹患しています。)
ですので、30歳を迎えたら一度「歯周病」を専門的に診ている歯科医院を受診されることをお薦めします。
福嶋歯科医院/福嶋 太郎
- 多保先生
歯周病のサインとしていくつかチェック項目が挙げられます。
■歯茎が赤くなり、出血しやすい ■口臭が強くなり、歯茎から膿が出る ■歯が伸びたような感じがして温かいもの、冷たいものがしみる ■硬いものを食べると痛い ■歯が揺れる などの症状です。
歯周病は細菌感染により歯茎に炎症が起こったのちに、その周りの骨を破壊する病気です。「Silent Disease」と呼ばれ、痛みや自覚症状なく進むことが多いです。
まずは歯科医院を受診し、歯茎の精密検査を受けることをお勧めします。
たぼ歯科医院/多保 学
- 小澤先生
歯肉から歯ブラシをはじめ何らかの刺激で出血があれば歯周病の可能性ありますので歯科医院に行ったほうがよろしいかと思います。しかし出来ることなら、歯周病はサイレントな疾患なのでまったく気がつかない場合も有りますので何も症状無くても一度歯科医院に行かれて検査を受けたほうが良いかと思います。
宮田歯科池袋診療所/小澤 政陽
ブラッシングをしただけで歯ぐきから出血する場合や、口臭が以前より強くなっている場合は、歯周病の可能性が考えられるそう。歯周病はかなり症状が進行しないと気づきにくい病気なので、普段から意識しておくことが大切です。次は歯周病になってしまった場合の治療方法についても見ておきましょう。
歯周病の治療内容について
お悩み 歯周病の症状改善のために
歯周病は食習慣や栄養のサプリメントなどで改善できたり予防できたりしますでしょうか。
- 竹内先生
歯周病予防は、食習慣やサプリメントでまだ確実なものはございません。
研究はいろいろされていて、一例でいくと、ラクトフェリン(ダイエットなどでよく見かけるかもしれませんが)やプラセンタなど、症状が改善した例も示されてはいますが、確証はされていません。
定期的なクリーニングによって、悪玉細菌をコントールしていくこと、ホームケアでのコントロールが一番確実なことになります。
たけうち歯科クリニック/竹内 伸一
歯周病の治療は、食習慣やサプリメントで改善すると確証はされていません。クリニックを受診して定期的にクリーニングを受けるほか、適切なホームケアをしたりするなど、日頃の習慣を変えてみることからはじめてみましょう。
お悩み 歯周病で歯がしみる
歯周病で歯がしみます。痛いです。歯医者さんを予約しましたが、どのような治療になるのでしょうか?
痛みはすぐにとってもらえるでしょうか?
- 石田先生
痛みについてお悩みかと思いますが、一口にしみるといってもたくさんの原因が考えられます。歯周病の炎症で歯茎がしみる感じがしているだとか(この場合はブラッシングなどでの対応)、歯周病によって歯が露出してしまってそこがしみてしまっているのか(この場合はブラッシングや生活指導、コーティング剤など程度によって対応は様々)、他にもむし歯だったり噛み合わせだったりと色々あります。原因によって対応は変わりますので、すぐ痛みが取れるかどうかも原因と程度によって変わります。
基本的には侵襲の少ない処置から行っていきますが、ご自身の気持ちや症状を伝え、担当の歯科医とよく相談してください。
石田歯科医院/石田 徹
- 竹内先生
歯がしみる場合は、歯周病であろうとなかろうと「シミ止め」処置をおこなっていくことになります。
シミ止め薬剤を塗布してコーティングしたりすることが多いです。
痛みの程度によりますが、痛みはなくなるか軽減はするかと思います。
歯周病は継続的に治療をしていかないといけません。症状がある場合は、歯周病もそれなりに進行している場合もありますので、きちんと通院していただきたいと思います。
たけうち歯科クリニック/竹内 伸一
歯がしみる場合はシミ止めの処置をおこない、痛みを軽減します。しかし、歯がしみる原因は1つではなく歯周病以外にも虫歯や、かみ合わせが原因の場合もあるようです……。クリニックを受診して、症状の原因を根本から治療することが必要ですね。
お悩み 歯周病の抜歯以外の方法
重度の歯周病のようで、歯がグラグラしています。歯医者さんからは抜いたほうがいいと言われましたが歯は抜きたくありません。何かいい方法はありますか?
- 福嶋先生
重度の歯周病の場合、抜歯することが最良の治療になることがあります。
歯周病にはいくつかの段階があり、中程度の進行の場合、再生材料などを用いた手術で安定させることができます。
一方で「重度の歯周病」になってしまった場合、細菌に汚染された歯を残しておくことで菌が血管内に侵入し、別の病気を引き起こす可能性があるため抜くことで感染源を除去するという考え方があります。
もちろん、抜歯せずに感染源を取り除くことができるのであれば、その方法を試してみるべきです。
しかし、感染源が取りきれなければバクテリアは隣の歯を支えている骨まで侵食してしまうでしょう。
ですので「どの程度の進行具合なのか」や「うまく行くかわからないとしても、どういった治療オプションがあるのか」などをもう一度担当の先生とご相談いただくことが大切です。
福嶋歯科医院/福嶋 太郎
- 高田先生
歯周病の抜歯基準は先生によって違います。また、歯周治療に対する患者さん側の体の反応も千差万別です。
歯ブラシ指導や歯石除去などの初期治療にたいして患者さんの治りがどうかを見たうえで診断が変わることも有ります。抜歯に納得がいかないようなら歯周病の治療に力を入れている先生のセカンドオピニオンをお受けになったらいいと思います。
ただ、無理に残すことで歯の周りの骨を溶かしてしまい、後に続く入れ歯やブリッジ、インプラント治療に不都合になる場合もあります。
ご自分が納得のいくまでご相談なさるのがいいかと思います。
小金井歯科/高田 尚美
- 日高先生
急性炎症でそのような状態になっている場合は、根の治療をしたりかみ合せの調整をしたりして保存できるこもありますが、重度の歯周病でグラグラ(歯の根の先まで骨の吸収が進んでいる)であれば抜歯の可能性は高いかと思います。
炎症がとれた後に多少ぐらついていても、あまり力のかからない部位の歯であれば保存することもありますが、歯周病の管理を徹底しなければいずれは抜歯の運命です。痛みや噛めないなどあれば早急な処置が必要かもしれませんが、お口の中全体がどのような状況かをきちんと診断されてからでも良いかと思います。
医療法人社団 優愛歯会 六本木駅前歯科/日高 大次郎
- 齊藤先生
状況によりできることもできないこともあります。単独では残せない場合も、もちろんあります。
周囲の歯を一緒に残す際のアンカーに使わせてもらい、一緒に固定する方法もありますが、どの程度の骨の量があるかも拝見しないと正確なことはいうことができません。
齊藤歯科医院/齊藤 陽一
重度の歯周病では、他の歯に悪影響を与える可能性があるので抜歯を検討することがあるでしょう。しかし抜歯したくない場合は、歯周病の治療に力を入れているセカンドオピニオンを受診することも大切です。では最後に、大切な歯周病の予防に必要なことを紹介します。
歯周病の予防について
お悩み 歯周病予防の方法が知りたい
歯医者さんで歯周病に気をつけるようにと言われました。
歯磨き(フロス等含む)の他にできることはありますか?
- 石田先生
歯周病の根本的な原因はプラークと呼ばれるばい菌の塊です。
ですので口の中を歯ブラシ等で隅々まで綺麗に清掃出来ていればそんなに心配いりません。
さらに、とお望みでしたら喫煙や食生活、ストレスなど生活習慣でのリスクを減らすことです。
この辺は口だけでなく体の健康にも影響してくることなので今から気をつけられればとてもいいですね。
石田歯科医院/石田 徹
- 竹内先生
歯周病予防は、「悪玉細菌を減らしてきれいにしておくこと」が基本になります。
そのためにもホームケアとともに歯科医院での専門的ケアも必要になってきます。
歯みがきだけでは、どんなに上手くブラッシングをしても、細菌を60%ぐらいしか取り除けていないと言われます。
ホームケアの指導とともに、定期的な歯科医院でのクリーニングが一番であります。
たけうち歯科クリニック/竹内 伸一
毎日しっかりブラッシングをしていても取り切れない汚れもあるので、定期的にクリーニングなどプロケアを受けておくと心強いですね。また、歯周病はお口だけでなく身体全体の健康にも影響を及ぼすことがあります。そのためにストレスの軽減や喫煙など普段の生活習慣に心配な点があれば、まずはそこから改善を心がけてみましょう。
お悩み 歯周病の予防
歯周病の予防は専用の歯磨き粉でできますか?
- 石田先生
残念ながら歯周病の予防は歯磨き粉ではできません。
歯周病の原因は細菌の塊であるプラークといわれるものです。
これは歯の表面にネバネバの膜に覆われとくっついていて、薬などは浸透していきません。
これを取る唯一の方法は歯ブラシなどで機械的にこすることです。
なので歯周病の予防にはしっかりとした歯磨きが有効です。
また、歯周病には細菌の感染症という側面もあるのでばい菌に負けないよう免疫力を整えておくことも大切だと考えます。
石田歯科医院/石田 徹
歯周病は専用の歯みがき粉での予防は難しいので、日頃からしっかりとブラッシングをしておくことが大切です。ですが、自宅でのホームケアでは汚れを取り切れない箇所もあります。定期的にクリニックを受診してクリーニングを受けることが推奨されています。もし歯周病かも……と思ったら早めにクリニックに相談しておきましょう。
※上記は専門のドクター・歯科衛生士による返答は、治療行為ではありません。これらのサービスは自己の責任において利用し、必要ならば適切な医療機関の受診等、自身の判断でおこなってください。実際に医療機関を受診する場合、治療方法等に関しまして医師によくご相談ください。
歯科医院検索サイト「歯科タウン」:https://www.shika-town.com/