歯医者選びで見かける「専門医」「認定医」とはどんな資格?

2020.05.21 medicalHa・no・ne編集部

専門医は国のお墨付き?認定医との違いを解説

専門医を定める学会とは

実は「専門医」や「認定医」といった肩書きは、学会(団体)が専門知識・技術を持つ歯科医師を養成するために設けたもの。

こうした「専門医」「認定医」としての肩書きを持つことで、歯科医師は得意分野のアピールができたり、患者さんからの信頼を獲得できたりします。

……しかし、実はこの「専門医」や「認定医」の基準は、各団体によってまちまち。

「この専門医・認定医はすごい!」とは一概に言えないのです。

一方で、基本的には「認定医」よりも「専門医」のほうが、専門性は高いと考えてもらって問題ないでしょう。

なぜなら、団体・学会の中には、認定医にならないと専門医試験の受験資格が得られないところがあるからです。

また、専門医の上に「指導医」を設けている学会もあり、指導医は認定医や専門医の指導にあたることができます。

歯科業界の学会の数は膨大

歯科関連学会カオスマップ



ここまでで、基本的には「認定医」よりも「専門医」のほうが専門性は高いと言えることがわかりました。

一方で、専門医を定める学会がそもそもどのくらいあるのか、みなさんご存知ですか?

実は、Ha・no・neがざっと調べただけでも、80以上!
日本歯科医学会に所属する学会が40以上あり、これに加えてその他独自の学会や海外の学会などもあるので、もう数え切れません……。

日本歯科医学会に所属する専門分科会及び認定分科会



そしてこの専門医には、厚生労働省が認可したものと、そうでないものの2種類あります。

厚生労働省に認可されるためには学会がその申請をし、審査を受ける必要があります。

この認可の条件としては、以下のようなものがあります。


・学会の会員数が一定以上
・活動実績
・受講の条件
・資格試験の内容
・資格の定期的な更新制度


このような基準をクリアした専門医制度のもと専門医となれば、晴れて「厚生労働省認可の専門医」となります。

いわば“国のお墨付き”といったところでしょうか……。

ただし、こういった専門医資格を持たずとも、ハイレベルな技術を持つ歯科医師がいるのも事実。

歯科医院を探すにあたっても、「専門医」はあくまでも一つの要素と捉えてくださいね!

厚生労働省認可の歯科専門医は5つ

なお、2018年10月時点、厚生労働省に認可されている歯科専門医は以下の5つです


●日本口腔外科学会 口腔外科専門医
https://www.jsoms.or.jp/public/senmon/setsumei/

●日本歯周病学会 歯周病専門医
http://www.perio.jp/

●日本歯科麻酔学会 歯科麻酔専門医
http://kokuhoken.net/jdsa/

●日本小児歯科学会 小児歯科専門医
http://www.jspd.or.jp/

●日本歯科放射線学会 歯科放射線専門医
https://www.jsomfr.org/


これらの専門医資格は広告可能。歯科医院のホームページなどでも肩書きとして掲載されていることが多いため、歯科医院選びの際に見てみてくださいね。

一方研究会も含めると、歯科医の「認定医」や「専門医」の数は膨大です。

中には一般の人が聞いても内容がわからないような資格もあるため、今回紹介した「厚生労働省認可の専門医」があることを、一つ知識として参考にしてみてはいかがでしょうか。


参考URL:https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000107476.pdf

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