口が臭い!歯がぐらつく!歯が長い?!それ、歯周病のサインかも!

2017.07.02 health渡辺蘭

歯周病の主な症状

頬を抑える女性

1.歯茎が赤く腫れて出血する
歯周病が比較的軽度な段階では、歯茎が赤く腫れたり、腫れた部分から出血したりといった症状が現れます。歯と歯茎の間の歯周ポケット内部に炎症が起きているため、歯茎が赤く腫れて、ブラッシングをすると出血するのです。歯茎から出血があると歯磨きを控える人がいますが、毎日の歯磨きを疎かにしてはいけません。歯垢が溜まるほど歯周病菌は活性化して炎症がひどくなるので、歯磨きで歯垢を除去することが大切です。

2.口臭が発生する
歯周病の軽度の状態を放置していると、中度の段階に移行します。この段階は歯周ポケット内部で歯周病菌が大量に増殖している状態。強烈な臭いを放つメチルメルカプタンという物質を分泌しはじめるため、口臭がきつくなっていく傾向にあります。

3.歯が長く見える
さらに症状が進行すると、歯周病菌が歯槽骨(歯を支えている顎の骨)を溶かしはじめます。歯槽骨が溶かされると、その上にある歯茎の位置も下がり、歯が長く見えるようになります。この段階まで進行してしまうと歯を失うリスクも出てくるため、早急に歯科医院を受診する必要があります。

4.歯がグラグラする
歯槽骨が溶かされるのを放置していると、やがて歯がグラグラする症状が現れます。これは、歯を支える顎の骨が少なくなってきている証拠です。さらに進行すると歯を支えきれなくなり、最終的には歯が抜け落ちてしまいます。

5.歯並びが悪くなる
歯槽骨が溶かされて歯がグラグラしてくると、次第に歯が移動して歯並びが悪くなってしまうことがあります。

歯周病の症状別対処法や治療法

父子

1.歯茎が赤く腫れて出血する ⇒ やわらかめの歯ブラシでブラッシング
歯茎が赤く腫れて出血している場合は、歯磨きをしっかりと行うように心がけるだけで改善が期待できます。なるべくやわらかめの歯ブラシを使い、歯茎を傷つけないようにブラッシングしましょう。歯垢(歯垢に含まれる歯周病菌)を取り除くことで、歯茎の腫れも治まります。出血していても丁寧な歯磨きを続けることで、徐々に出血しにくくなります。

2.歯が長く見える ⇒ 組織再生療法
歯茎が下がったことによって歯が長く見えている場合は、組織再生療法という治療を受けることで改善が期待できます。組織再生療法では、特殊な薬剤を歯槽骨に投与することで骨の成長を促します。歯槽骨が回復することで、下がってしまった歯茎も元の状態に近づいていきます。

3.口臭が発生する ⇒ 歯周病治療
口臭が発生する大きな原因の一つとして歯周病があります。歯周病をしっかりと治療して歯周ポケット内の細菌を取り除くことで、口臭の改善につながります。

4.歯がグラグラする ⇒ 周りの歯と接着
歯周病が進行して歯がグラグラしている場合は、当然ですが、歯周病を治療することが先決になります。とはいえ、歯周病治療は時間を要するものですから、一時的な処置として、抜けそうな歯と周辺の歯を接着・固定することがあります。

5.歯並びが悪くなる ⇒ 歯列矯正
歯周病が進行すると歯並びが乱れてしまうことがあります。この場合、歯周病を完治させたとしても歯並びは元通りにはなりません。歯並びを元通りにするためには、歯周病を治した後に歯列矯正が必要になるケースもあります。もちろん全体的な矯正が必要な場合もありますが、歯周病によって動いてしまった歯だけをピンポイントで矯正する「部分矯正」で改善できる場合もあります。

早期発見・早期治療を行って歯を守りましょう

上述のとおり、歯周病は様々な症状が現れる病気ですが、初期の段階では自覚症状に乏しいので、進行を許してしまいがちです。しかし、歯周病を放置していると、永久歯を失ってしまうこともあります。歯周病は恐ろしい病気であることを認識したうえで、少しでも歯茎や歯がおかしいと感じた場合はお早めに歯科医院を受診してくださいね。

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