頭がガンガンする! もしかしたら虫歯かも…頭痛と虫歯の深い関係!
虫歯が原因で起こる頭痛は病気のサインかもしれません
虫歯が原因で起こる頭痛には、何らかの病気が関係している可能性があります。虫歯菌の感染によって起こりうる病気には次のようなものが挙げられるので、気になる症状があればすぐにかかりつけの歯科医院や医療機関に相談しましょう。
1.緊張性頭痛
「緊張性頭痛」は、虫歯が進行している歯をかばうようにして噛み合わせのバランスが悪くなることで起こる頭痛です。虫歯の症状が進行すると、食べ物を噛むだけで痛みが現れることがあるので、痛みのある歯をかばうために無意識に逆側の歯ばかりを使うようになってしまいます。すると、首や背中付近の筋肉、咀嚼する時に使う口・顎周りの筋肉などが緊張して、頭痛が起こります。
2.副鼻腔炎
「副鼻腔炎」は細菌やウイルスの感染により、副鼻腔内の粘膜が炎症を起こす病気です。風邪やインフルエンザによって発症することが多い病気ですが、実は虫歯菌が原因となることもあるのです。長い間、虫歯を放置していると、虫歯菌が副鼻腔内に入り込み、炎症を起こします。頬や眼の奥、こめかみなどに重い痛みが現れることがあります。
3.歯性上顎洞炎
「上顎洞炎」は副鼻腔の中で、もっとも大きな空洞の「上顎洞」という部分に菌が入り込み炎症を起こす病気です。虫歯などの口腔内トラブルが原因で炎症が起きている場合、「歯性上顎洞炎」と呼ばれます。虫歯によって歯根の先にある骨が溶けてしまうと、上顎洞まで虫歯菌が感染し、炎症を起こします。
4.骨髄炎
「骨髄炎」は細菌が骨にまで感染し、炎症を起こす病気です。最悪の場合、骨のまわりの筋肉などを壊死させてしまうこともあります。虫歯が原因となっている場合、虫歯菌が顎の骨を溶かし、頭痛や発熱、嘔吐などの症状が現れます。また骨髄炎は虫歯菌の他にも、ブドウ球菌や緑膿菌、表皮ブドウ球菌などの常在菌が影響するとされています。
虫歯が悪化する3つの原因
先ほどご紹介した病気にかからないためには、虫歯の予防はもちろん、すでに進行しつつある虫歯をこれ以上、悪化させないように日頃の生活を見直すことも大切です。虫歯が悪化する原因に思い当たるところがある人は、気を付けましょう。
1.磨き残し
虫歯が悪化する原因の多くは、磨き残しによるものです。食事をした後は歯に食べかすが付着します。食べかすに含まれる糖分をエサにして虫歯菌がどんどん増殖し、歯を溶かす酸を作り出します。
虫歯菌の増殖を予防するには磨き残しを極力少なくして、歯に付着している食べかすをきちんと取り除くことが大切です。歯ブラシだけでは磨きにくい歯と歯の隙間などは、デンタルフロスやワンタフトブラシなどを使用して汚れをかき出しましょう。
2.飲食の回数が多い
あまり知られていませんが、そもそも飲食の回数が多いと虫歯が悪化する可能性は高くなります。食事後の口の中は酸性(歯が溶けやすい状態)になりますが、唾液による再石灰化の働きで口の中が中和され、虫歯が進行しづらい環境へと戻ります。初期虫歯であれば、この働きによって完治することもあります。
しかし、食事の回数が多いと再石灰化が追い付かなくなり、口の中が酸性のままになってしまうのです。虫歯菌が活発な状態が続くため、虫歯が悪化しやすくなります。
3.糖分の過剰摂取
言うまでもなく、糖分を過剰に摂取すると虫歯を悪化させるリスクは高くなります。特に、チューインガムやキャラメルなど粘り気のある食べ物は、一度歯に付着すると落としづらくなるので注意が必要です。
甘いものの過剰摂取を控えるのはもちろん、食べたあとは早めに歯磨きをするという習慣を身につけることで虫歯になりにくい口腔内環境を整えることができます。
虫歯が悪化し頭痛が起こる前に治療をしましょう
頭痛を引き起こすほどの虫歯は、かなり状態が進行してしまっていると考えられます。歯科医院での治療に苦手意識があり、どうしても放置してしまいがちという人もいるかと思いますが、症状がどんどん悪化して全身に悪影響をおよぼす前に、きちんと歯科医院を受診するようにしましょう。また日頃から虫歯の予防を心がけることも重要です。