唇がヒリヒリするさまざまな原因と対処法

2017.08.29 healthReiko Okabe

唇がヒリヒリする原因は?

唇のヒリヒリには色々な原因が考えられる

乾燥

・唇を舐める癖
無意識に唇を舐める癖がある人は、唇が乾燥しやすくなっているので要注意。一時的に乾燥がおさまっても、繰り返し唇に唾液をつけることで刺激となり、荒れてヒリヒリが長引く原因になります。

・空気の乾燥
唇はとくに秋や冬の季節にヒリヒリすることが多いですが、これは空気の乾燥が原因です。冬場はエアコンを使う頻度が多いため、長時間使用していると室内の空気に含まれる水分が減ってしまい、唇の乾燥が進行してしまいます。

口唇炎

乾燥により唇がガサガサとなり、皮がめくれてヒリヒリする症状が見られる場合、口唇炎の可能性があります。口唇炎には“接触性”と“アトピー性”の2種類があり、それぞれ原因が異なります。

・接触性口唇炎
接触性口唇炎は、アレルゲンとなる物質に接触することで起こる口唇炎です。皮膚がアレルゲンに反応しアレルギーを起こすことで湿疹ができることがあります。

主に口紅や洗顔料をはじめ銀歯や詰め物などの歯科用金属に含まれる金属イオンが唾液に反応し溶け出してしまうことが原因と言われています。

・アトピー性口唇炎
アトピー性皮膚炎と同様、皮膚のバリア機能が弱い人に見られる口唇炎です。唇が炎症を起こしヒリヒリとするだけでなく、湿疹やかゆみが出ることもあります。

日焼け

屋外にいることが多い人の場合、唇の日焼けが原因でヒリヒリを起こす可能性も。日焼けの原因は“紫外線”。唇の角質層はとても薄く、水分が蒸発しやすい特徴があります。そのため、長時間紫外線を浴びると乾燥してガサガサとなり、割れてしまったり悪化すると水ぶくれができたりすることもあります。

口唇ヘルペス

乾燥などの症状がないのに唇がヒリヒリとしている場合は、口唇ヘルペスの可能性も考えられます。口唇ヘルペスは初期の症状として、ピリピリ・ヒリヒリという違和感が出ることがあり、悪化すると水ぶくれになることもあります。

唇のヒリヒリには原因に合わせた対処法を!

唇がヒリヒリするときの対処法

乾燥

唇を舐める癖は口腔習癖の1つで、明確な治療・予防方法はありません。そのため、日頃から舐めないように意識をするしかないのです。どうしても舐めてしまう人は、リップクリームやワセリンなどで保湿をしっかりとするようにしましょう。

空気が乾燥する季節は、加湿器を使用して空気中の水分量をコントロール。冷房を使う夏場も室内は乾燥しがちなので、リップクリームなどで保湿する習慣をつけましょう。

口唇炎

接触性口唇炎は、アレルゲンになる物質を把握できれば回避できます。食べ物やリップクリーム、洗顔料など、唇に触れるものの中にアレルギー反応が起きる原因となる物質がないかを確認することが重要です。

自分がどんなアレルギーを持っているかを把握するには、血液検査を受けましょう。気になる症状がある人は、内科や耳鼻科、皮膚科などでアレルギー検査を受診することをおすすめします。

また、アレルギー検査の結果を歯科医師に伝えれば、アレルギーが起こりにくい素材を用いた治療を受けられます。

アトピーが原因で口唇炎の症状が出ている場合は、ワセリンを使ってしっかりと保湿しましょう。角質層の水分蒸発を防ぐことで皮膚の乾燥を抑える効果に加え、外的刺激から皮膚を保護する働きがあるため、アトピーを持っている人でも比較的安心して使うことができます。

日焼け

日焼けを起こしている場合は、まずは冷やすことが大切です。ひどい場合は水ぶくれができてしまうこともありますが、水ぶくれが破けると跡が残ってしまう恐れがあるので、なるべく破かないように気をつけましょう。

口唇ヘルペス

口唇ヘルペスは2週間程度で治りますが、内服薬や外用薬を使うとより効果的。薬は病院で処方してもらったり市販薬を活用したりするのも手です。潜伏型のウイルスは免疫力が低下することで再発する可能性があるので、バランスのよい食事や規則正しい生活を意識して免疫力の低下を防ぎましょう。

原因に合わせて上手に対処しましょう

唇が荒れてしまった場合、考えられる原因は1つではないため、それぞれに合わせた対処が必要です。どうしても荒れやヒリヒリが長引く場合は、なるべく早めに病院を受診しましょう。

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