もしかしたら病気かも?口が開かない原因6つ

2017.12.12 healthSUE

外傷

交通事故やスポーツ時のアクシデント、日常生活での転倒や殴打など、外傷によって口が開かなくなる場合があります。外傷を負ったことで顎の骨や顎関節に異常が生じた場合、早急に治療をしないとその後も症状が残ってしまう可能性があります。痛みの程度にかかわらず、きちんと病院に行って治療するようにしましょう。

歯の炎症

「歯の炎症が原因で口が開かないなんてイメージしにくい」と思われるかもしれませんが、抜歯などで炎症を起こすと、噛み合わせが変化して口がうまく開かなくなることがあります。特に横向きや斜め向きに生えていた親知らずを抜歯した後に口が開かなくなったという場合は、歯の炎症が原因である可能性を疑ってみてください。

破傷風

破傷風は、「破傷風菌」がもたらす神経毒素によってもたらされる感染症で、強直性の痙攣(けいれん)などが生じます。破傷風にかかったとき、最初に表れるのが「口が開かなくなる」という症状です。また同時に、寝汗や歯ぎしり、嚥下困難などが引き起こされるケースもあります。破傷風菌は傷口から侵入するので、何らかの外傷を負った後に口が開かなくなったのであれば、破傷風が原因かもしれません。

パーキンソン病

パーキンソン病は脳に異常が生じることによって体の動きに障害が表れる病気です。高齢者を中心に発症するケースが多く見られます。パーキンソン病の主な症状としては、動作が遅い、手足が震える、バランスが取れない、筋固縮(筋肉が固くなってこわばる)などが挙げられます。そして、口が開かなくなるのもパーキンソン病の初期症状の1つです。早期に治療を開始すればよい状態を保つことができるため、症状が出たら早めに治療することが大切です。

リウマチ

リウマチは、免疫の異常によって関節や関節周りの骨、筋肉、腱などに腫れや痛みが生じる病気です。この病気は進行すると日常生活に大きな支障をきたすので、早期発見・早期治療が大切と言えます。初期段階では関節にこわばりが生じるほか、全身の倦怠感や食欲不振、微熱などが症状として表れます。「口が開けにくい」以外に上記のような初期症状も出ていたら、リウマチを疑ってみてください。

顎関節症

顎関節症になると、口を大きく開こうとしたときに口の前にある顎関節に痛みが生じたり、「カクッ」と音が出たりします。一生の間に2人に1人は発症すると言われるほどきわめて身近な病気で、口が開けにくい原因が顎関節症である可能性はとても高いといえるでしょう。

顎関節症かどうかのセルフチェック

顎関節症かどうかの最終判断は専門家に仰ぐ必要がありますが、簡単なセルフチェックは誰にでもできます。口を開いたときや閉じたときに音がする、大きく舌を出したときに舌が曲がる、噛んだときに顎に痛みが出る、といった症状があれば顎関節症を疑ってください。

顎関節症になったときの対処法

日ごろの対処によっては、顎関節症で口が開かなくなるのを予防することもできます。まず、食いしばりや片側のみで噛む癖がある人はその癖を直しましょう。また、顎の周辺の筋肉をストレッチしたりマッサージしたりするのも効果的です。このとき、痛みが出るほど強く行ってはいけません。

口が開かなくなったら病院へ

口が開かなくなると、日常生活に大きな支障をきたしてしまいます。話がしにくいのはもちろん、重症であれば食事をとることさえままなりません。正常な状態なら口に指三本を縦に入れることができますが、これが難しいようであれば何かしらの異変が生じていると言えます。悪化する前に病院へ行き、医師の診察を受けるようにしましょう。
このときに受診すべき診療科は、口が開かなくなった原因によって異なります。外傷が原因であれば外科・整形外科を、歯の炎症が原因であれば歯科を受診しましょう。また破傷風やパーキンソン病、リウマチなどの病気が原因であれば内科、顎関節症が原因であれば歯科もしくは口腔外科が適切です。考えうる原因に合わせて診療科を選びましょう。
顎関節症が原因で口が開かないのであれば、ストレッチやマッサージを行うことである程度改善させることも可能です。しかしたいていの場合、セルフケアではどうしようもありません。口が開かないと思ったら、我慢をせずに病院に行くことをおすすめします。

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