旅行前に押さえておきたい日本と海外の歯科診療の違い

2018.01.05 healthオオタカ

日本と海外の歯科診療の違い

海外で歯医者に行くと、日本との違いに驚いてしまうかもしれません。もちろん一口に歯医者と言っても国によってさまざまですが、ここでは主な違いについてまとめました。

違い1:回数

日本では、1つの虫歯を治すために何度も歯医者に通う必要があります。しかし、海外の歯医者では異常がある場合はすぐに抜いてしまうなどの処置を施すケースもあるようです。回数は1回で済みますが、残すことができる歯を抜かれてしまうリスクがあります。

違い2:予約

海外の歯科医院では、予約がなかなか取れないことがあります。特にこの現象が顕著なのが、イギリスです。何ヶ月も待たされることもあるので、イギリスをはじめとしたヨーロッパの国に行くときには十分に注意しましょう。

違い3:銀歯

日本では、虫歯の治療に銀歯を使うことは一般的ですが、歯科先進国ではすでに銀歯がほとんど使われていません。そのため、銀歯にトラブルがあった際にそれに対応できる歯医者が少ない可能性もあります。

違い4:質の高さ

歯科に限らず、医療水準は国によって大きく異なります。特に発展途上国に行く場合は、その国の医療水準についてしっかり調べておくことをおすすめします。歯医者に通っても日本と同等の水準の治療が受けられないケースもあるでしょう。

海外で歯科治療を受けるときの費用

海外で歯科治療を受けるにあたって気になるのが、治療費だと思います。もちろん歯医者での治療費は国によって異なりますが、日本以外の先進国での治療は日本で治療を受ける場合よりも高額になることが多いようです。たとえばアメリカでは、医療事故による訴訟を避けるために日本よりも多くのスタッフが病院で働いています。結果として、治療費も自然と高くなってしまうようです。
また、日本人が海外で歯科治療を受ける場合に知っておかなければいけないこととして保険の問題があります。日本で歯科治療を受ける場合には、3割負担になりますよね。保険が利くのとそうでないのとでは、治療費に大きな差が出ます。
海外渡航にあたって住民票を外した場合には健康保険は使えなくなりますが、住民票を残しているのであれば海外の歯科医院でも日本の健康保険は適用されます。しかし、このときに注意しなければいけないのは「実際に払った額の3割を負担すればいいわけではない」ということです。
海外での治療に日本の健康保険を適用する場合、保険でカバーされる額は「日本で同じ治療を受けた場合にかかる費用」を基準に算出されます。たとえば、海外での虫歯の治療に15万円支払ったとします。このときに受けた治療を日本で受けた場合にかかる費用が5万円であれば、健康保険から支払われる額は7割の3.5万円。結局、自費で11.5万円を支払うことになります。これは大げさな例に見えるかもしれませんが、渡航先によっては十分にあり得ることです。
また、海外旅行保険に入っていたとしてもほとんどすべての海外旅行保険は歯科治療には使えません。これは、海外旅行保険の盲点だといえるでしょう。ただし、なかには「歯科治療特約」がある保険会社もあります。歯に不安がある人は、歯科治療をカバーしている海外旅行保険を探してみるといいかもしれません。

海外へ行く前に歯科検診を受けよう

日本と海外の歯科診療の違いについて紹介しましたが、一番望ましいのは歯医者に行かずに済むことですよね。せっかくの海外にもかかわらず、歯の痛みに悩まされるのでは、休暇も台無しです。このようなことを避けるためにも、海外へ行く前には必ず歯医者で検診を受けるようにしましょう。歯の問題を日本ですべて解消しておけば、海外に行ってから歯医者に通う必要もありません。
ここで注意したいのは、歯科検診を受ける時期です。歯科検診で虫歯が見つかって治療することになったら、それなりに時間がかかりますよね。治療する可能性を考えると、3ヶ月前までには歯医者に行っておくのがベストです。直前になって焦らないように、余裕をもって歯医者の予約をするようにしてくださいね。

日本で歯科診療を受けてから旅行するのがベスト

日本と海外の歯科診療を比べた際に、日本がほうが優れているとは言い切れません。特に審美歯科に関しては、海外の方が優れている場合もよくあります。しかし、費用のことを考えれば日本で治療を受けた方がいいと言えるでしょう。治療費の目安なども国によって異なるので、言葉が通じる国内で治療を受けておいた方がベターだと言えます。海外へ行くときには、虫歯などお口のトラブルをきちんと解決してから、渡航することをおすすめします。

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