食いしばりをなくそう!咬筋(こうきん)をリラックスさせる方法
フェイスラインに影響が出やすい「咬筋」とは
咬筋(こうきん)は、下顎の骨の運動(主に咀しゃく)に関わる咀しゃく筋(そしゃくきん)の1つです。耳の手前側、奥歯のあたりに位置しています。咬筋には下顎を引っ張りあげる役割があり、この筋肉があることで私たちは食べ物を噛んだりすりつぶしたりすることができるのです。
咀しゃく筋には咬筋のほかに側頭筋、外側翼突筋、内側翼突筋などがありますが、咬筋はとくに強い力を発揮するためフェイスラインに影響が出やすいとされています。
咬筋が凝り固まる原因は、歯の食いしばり?
咬筋が凝り固まってしまう主な原因の1つに、「歯の食いしばり」があります。特に寝ている間には、ストレスなどによって歯を食いしばってしまう方も多くいます。歯ぎしりや食いしばりは生理的な現象であり、程度の差はあれほとんどの人に見られることが明らかになっていますが、この習慣が咬筋を発達させていると言えるでしょう。
もちろん、食いしばりが起こるのは睡眠中だけではありません。デスクワーク中や考え事をしている間など、日中でも無意識に歯を食いしばっていることはあります。
以下に当てはまる方は咬筋の発達に要注意
まずはセルフチェックをしてみましょう。以下に当てはまる項目があるという方は、咬筋が凝り固まっているかもしれません。
□ エラの部分が以前よりも張ってきた気がする
□ 口角が下がってきた気がする
□ 左右の頬骨の高さに違いがある
□ 片側のほうれい線が深くなってきた
□ 口をスムーズに開けることができないことがある
□ 口を長時間にわたって開けることが難しい(疲れる)
□ 頬の内側をよく噛んでしまう
咬筋が凝り固まっているということは、筋肉が緊張しているということです。張りや凝りが強くなってくると、筋肉に厚みが出てしまい、エラの部分がどんどんと目立つようになります。
咬筋の凝りを引き起こさないためには、咬筋をリラックスさせることが重要です。日ごろから意識をしていると、ふとした瞬間に「今食いしばっていたかな」と思うことがあるはず。このようにして意識してみると、おのずと回数も減っていきます。
また気づいたときは口を閉じた状態にして、奥歯を接していない状態にすることも大事です。食いしばっていた上の奥歯と下の奥歯を離し、舌先を上の前歯の裏側にそっと付けるようにします。こうすることで歯の食いしばりがなくなり、咬筋が凝り固まるのを防げます。
咬筋が張っていると……気になるあれこれ
咬筋が張っていると、さまざまな悪影響が生じます。もっとも大きなデメリットと言えそうなのが、顔が大きく見えること。咬筋は側頭骨を外に向けて引っ張っているため、咬筋が過度に発達すると顔が広く、大きく見えます。咬筋をリラックス状態にしてあげることで、これらを解消しましょう。
また、ほうれい線や目の下のクマが目立つというのも咬筋が過度に発達することのデメリットです。頭の骨は、咬筋が凝り固まることで元の位置から少しずつずれていきます。これが、頰骨が落ちることにもつながり、顔全体が少し下がって見えるようになるのです。
咀しゃく筋をほぐしてリラックスさせてあげる方法
筋肉をリラックスさせるのに効果的なのは、マッサージです。まずは指を少しずつずらしていきながら、口元を押していきます。痛いところ、しこりがあるところは円を描くようにして、優しく揉みほぐしてあげましょう。手のひらのふくらんでいる部分で押し上げるのもよいですね。
次は、親指以外の4本の指をこめかみに当て、親指でエラの気になっている部分を、円を描くようにしてマッサージします。左右それぞれ20回程度を目安にし、自分が気持ち良いと思える強さでほぐしてあげることが大事です。強く力を入れてしまうと後で痛くなることがあるので注意してください。
咬筋をリラックスさせて、すっきり小顔を目指しましょう
日ごろから歯の食いしばりを意識することも大事ですが、無意識にしてしまうことを意識するのは限界があります。「ちょっと張っている感じがある」「左右の頬骨の高さに違いが出てきた」といった感覚がある場合は、マッサージによって咬筋をリラックスさせてあげるようにしましょう。咬筋が常にリラックスしていれば、「すっきり小顔」に近づけるかもしれません。