トリビアによって解き明かされる「歯磨き」の疑問

2018.02.20 healthショウコ

歯ブラシの種類

歯ブラシの種類は、とても多いですよね。しかし、大きく分けると乳幼児用、子ども用、大人用の3種類に分類できます。乳幼児用は6歳まで、子ども用は6歳から12歳、それ以上は大人用です。

乳幼児用の歯ブラシは、持ちやすいように小さいながらも柄が太く、角が出ないよう全体的に丸みのあるデザインとなっています。また、乳幼児用にはもう1つ、仕上げ磨き用の歯ブラシもあります。毛先の大きさは変わらないのですが、長くて太い柄は大人がにぎりやすいように工夫されています。

子ども用の歯ブラシを使う6歳から12歳ごろまでは、乳歯と永久歯が生え変わる時期です。毛先の大きさは、乳幼児用より一回り大きくなり、中には大人用と同じサイズのものもありますが、柄の長さは子どもでもにぎりやすいように短くなっています。

大人用は、顎の成長が終わり、虫歯だけでなく歯周病の予防効果を狙ったものが多い傾向に。毛先だけでなく柄の形もいろいろな種類があり、メーカーごとに工夫を凝らしていることがわかります。最近では、子ども用歯ブラシと大人用歯ブラシの、中間にあたる歯ブラシ「思春期用歯ブラシ」もラインナップされています。大人用歯ブラシより少しだけ小さい毛先になっているのが特徴です。

このように、歯ブラシも年齢に応じていろいろな工夫が盛り込まれています。気になる方は、お店で並んでいる歯ブラシを見比べてみてくださいね。

歯ブラシは使う前に、水に濡らした方がいいの?

歯ブラシは、あらかじめ水に濡らして歯磨き粉をつけると、よく泡立ちます。そのため、濡らしておいた方がいいと思われがちですが、実は反対。泡立ちがよいと、すっきりとした爽快感から、きちんと磨けていなくても磨いた気になってしまうためです。虫歯の原因となる磨き残しを避けるためにも、歯ブラシは濡らさずに乾いた状態で歯磨き粉をつけるのがおすすめです。

歯磨き粉の選び方

ドラッグストアやスーパーでは、たくさんの種類の歯磨き粉が並んでいます。中には一般の店舗では取り扱っていない歯科医院でしか販売していないものや、通信販売専用の歯磨き粉などもあります。「どれにしようか……」と、迷ったときは、歯磨き粉の薬用成分にも注目してみるといいでしょう。

虫歯を予防したいのなら、フッ素が含まれた歯磨き粉、歯周病を防ぎたい方は消炎効果や殺菌効果のある薬用成分の入った歯磨き粉がおすすめです。また、知覚過敏に効果のある薬用成分が配合された歯磨き粉を選ぶといいでしょう。ホワイトニング効果を求めたいなら、ステイン除去効果の高い歯磨き粉を選ぶなど、どこに重点をおきたいかをしっかりと考えることで自分に合った歯磨き粉を見つけやすくなります。

歯磨き粉の量は、どれくらいがいいの?

歯磨き粉の適量は、みな同じではなく、年齢によって異なります。6ヶ月から2歳なら3mm、3歳から5歳なら5mm以下、6歳から14歳なら1cm、15歳以上は2cmが目安です。幅は、チューブの出口と同じくらいの幅を意識しましょう。

歯磨きの後のうがい、水は多めがいい?それとも少なめ?

歯磨きの後、うがいをしてすっきりさせたいところですが、うがいの水は少なめにすることをおすすめします。多めの水でうがいをしてしまうと、歯磨き粉に含まれていたフッ素などの薬用成分が洗い流されて効果が弱まり、再石灰化にも影響してしまうからです。

虫歯菌の作り出す酸に歯が溶かされて、歯に穴が開く直前の状態を脱灰と言います。脱灰とは、初期の虫歯と考えてもいい状態。歯磨き粉に含まれているフッ素とハイドロキシアパタイトがくっつくと、脱灰しにくい強いアパタイトに変わることで虫歯になりにくい強い歯を作ります。ところが、歯磨きの際にうがいをしすぎると、お口の中から流れ出してしまうので、再石灰化を邪魔してしまうのです。

今後も歯磨きに関する研究は続いていく

歯磨きにまつわるトリビア、いかがでしたか?歯磨きについての研究は各メーカーで行われています。たとえば、「家族とコップを共用するか、別々にするか?」などが挙げられ、共用したときに「お口の中の虫歯菌や歯周病菌は伝搬していくのか」といったことを研究しています。このような研究結果を受けて、これからより歯磨きに関する知識が広がり、画期的なアイテムなども出てくるかもしれません。気になった方は、ぜひチェックしてみてください。

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