バランスが大切!健康な歯を維持するために必要な栄養素

2018.05.06 healthSUE

歯の原料となる「カルシウム」

乳製品

骨や歯を形成する栄養素がカルシウムであることは多くの人がご存知でしょう。体内にあるカルシウムの99%は骨と歯にあり、1%が血液などの体液や筋肉などの組織にあります。そのため、丈夫な歯を形成するためにはカルシウムが不可欠であることは言うまでもありません。

しかし、厚生労働省の国民健康・栄養調査の結果(平成28年)によると、日本人のカルシウム摂取量は必要量に達していません。健康な歯を維持したいのであれば、積極的にカルシウムを多く含む食品を食事に取り入れる必要があるでしょう。

カルシウムが多い食品としては、牛乳や大豆、小魚、海藻類などが挙げられます。一度に大量摂取しても蓄積はできないので、毎日コツコツとカルシウムを摂るようにしましょう。

歯の土台をつくる「タンパク質」

たまご

歯の主な原料はカルシウムですが、その土台を担っているのはタンパク質です。鉄筋コンクリートに例えると、カルシウムはコンクリート、タンパク質は鉄筋だと言えるでしょう。また、タンパク質は歯を支える歯ぐきの原料にもなります。

タンパク質には動物性タンパク質と植物性タンパク質の2種類があります。動物性タンパク質を含んでいる食品としては牛肉、豚肉、鶏肉、チーズ、ヨーグルトなど、植物性タンパク質を含んでいる食品としては白米、小麦粉、とうもろこし、大豆などです。

タンパク質を摂取することは大切ですが、動物性タンパク質と植物性タンパク質のどちらかに偏るのはよくありません。両方をバランスよく摂取するようにしましょう。

カルシウムの吸収を助ける「ビタミンD」

マッシュルーム

日本人はカルシウムが不足しがちだと言われていますが、その理由は大きく分けて2つあります。1つはカルシウムそのものの摂取量が足りていないということ。そしてもう1つは、摂取したカルシウムの吸収率が悪いということです。

摂取したカルシウムは小腸で吸収されますが、このときにビタミンDが必要になります。つまり、丈夫な歯を形成するためにはビタミンDは欠かせない栄養素なのです。

ビタミンDはキノコ類や魚類に多く含まれているので、これらの食材を上手に献立に取り入れるようにしましょう。また、ビタミンDは紫外線に当たることによっても得ることができます。日差しが穏やかな日には、のんびりと日光浴を楽しんでみるといいかもしれません。

エナメル質をつくる「ビタミンA」

ムギ

エナメル質とは、歯の外側を覆っている硬い組織のことです。虫歯はエナメル質が溶けるところから始まるため、エナメル質を丈夫にすることで虫歯の予防につながります。

そして、エナメル質をつくるために大切な栄養素がビタミンAです。ビタミンAは、魚類や海藻類、納豆、玄米などに多く含まれています。

象牙質をつくる「ビタミンC」

レモン

象牙質とは、エナメル質の内側にある組織のことです。エナメル質よりも柔らかく衝撃に強い象牙質ですが、虫歯には強くありません。また象牙質が虫歯になってしまうと、完全に再生させることはできません。

この象牙質をつくるために必要な栄養素の1つが、ビタミンCです。また、ビタミンCにはカルシウムの吸収を高めたり健康な歯ぐきを形成したりする働きもあります。ビタミンCを含んである食品としては、野菜や果物、イモ類などが挙げられます。

バランスのよい食事を心がけよう

野菜

「歯にとって大切な栄養素=カルシウム」というイメージを持っている人は少なくないと思います。しかし、カルシウムを多く摂取するだけでは歯の健康を守ることはできません。上記で紹介したように、健康な歯を維持するためにはカルシウムやタンパク質をはじめとした多くの栄養素が必要になります。そのため、偏食をせずにバランスよく食事をすることが大切になります。

そして、食事の仕方も重要なポイントです。食事をするときには、しっかりとよく噛んで食べるようにしましょう。また、糖分は歯に悪影響を与えるので間食はできるだけ避けてください。このような日々の心がけを忘れなければ、年をとっても自分の歯でおいしく食事できる可能性が高まるでしょう。

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