若い女性に急増中!「ドライマウス」の脅威とは?~ちぃ先生の手記第32回~
気になる口の乾きはドライマウスかも
ドライマウスは、薬や病気などの原因によって唾液が減り、口の中が乾燥している状態を指します。ドライマウスになると「飲み込みにくい」「話しにくい」「口の中がネバネバする」などの嫌な症状が現れます。また、唾液が減ることによって、今まで唾液が防御していた免疫機能が失われるため、虫歯が増えたり、風邪を引きやすくなったりします。何より口臭を引き起こしやすくなってしまうので非常に厄介です。
口が乾く症状は高齢者に多いと思われていましたが、近年では若者にも広がり、目が乾く「ドライアイ」で悩む人と同じくらいの割合にまで増えていると言われています。特に口呼吸の習慣があると顕著に現れやすく、後はストレス・加齢・飲酒・喫煙が要因になることが多いそうです。また、よくしゃべる職業の方にも症状が出やすいと言われています。
「口の中がやけに乾くな」という症状が気になる場合は、ドライマウスにかかっている可能性があるので、注意して口の状態をチェックする必要があります。
意外にも若い女性に急増中の厄介な症状
近年、20~30代の若者の口臭の症状が増えていると言われていますが、その主な原因にドライマウスが挙げられます。では実際にどんな症状があると、ドライマウスの疑いがあるのでしょうか?以下に主な症状を列挙するので、2つ以上当てはまる場合はドライマウスを疑った方が良いかもしれません。そして、その場合は歯科医院で一度診てもらうことをおすすめします。
□ 乾いたものが食べにくい
□ 食べ物が飲み込みにくい
□ 話の途中でのどがつまり、話を続けにくい
□ 口内炎などができやすい
□ 入れ歯が落ちやすい
□ 味がわからなくなる時がある
□ 口臭がある
□ 日中、水をよく飲む
□ 口の乾きが3ヶ月以上毎日続いている
結果はいかがでしょうか?多く当てはまる場合は「ちょっと体の調子が悪いから」と理由で片づけるのではなく、しっかりと対策を講じるようにしましょう。ちなみに、ドライマウスによく似た症状が起きる「シェーグレン症候群」という病気がありますが、こちらは涙や汗も出にくくなるという難病です。ただのドライマウスなのか、もしくはより重大な病気なのかを早期発見するためにも、気になる場合は病院で診てもらいましょう。
“一種の病気”ドライマウス予防のための唾液腺マッサージ
ドライマウスはただ口の中が乾燥する症状ではなく、一種の病気であることがわかってきたかと思います。ドライマウスは別名では「口腔乾燥症」という病気であり、きちんと対策をしないと健康にも悪影響を及ぼしかねません。ドライマウスを予防する方法はいくつかありますが、その中でも私が歯科衛生士時代の臨床の際によくやっていた唾液腺マッサージを3つ紹介します。
その1:耳下腺を刺激するマッサージ
まず、手のひらの指をそろえてまっすぐ伸ばします。その手を耳の前に持ってきて、上の奥歯を後ろから前へ回すようにマッサージします。10回くらいで大丈夫。
その2:顎下腺を刺激するマッサージ
下顎のエラの突起から3cmくらい内側にある顎下腺を刺激します。親指でぐーっと押しながら5秒くらいキープすると唾液が溜まってくるのがわかります。強すぎない程度に刺激を加えましょう。
その3:舌下腺を刺激するマッサージ
顎下から舌裏の柔らかいところを親指でぐっぐっと押します。5回くらいが目安です。
以上、3つの一連のマッサージを続けて5回ほどやると、ドライマウス予防に効果的と言えます。これは介護の現場でも使われているマッサージなので、福祉の職に就いている方や身内に高齢の家族がいる方は、やってあげるとすごく喜ばれると思います。
身近なところだと口臭が気になるなど、若い女性にもその症状が見られるドライマウス。唾液腺マッサージは即効性があるので、ぜひ試してみてくださいね!そうした対策をしているにもかかわらず、もし3ヶ月以上口の乾燥が気になる場合は一度病院で診てもらいましょう。
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【ライター紹介】 ちぃ先生
歯科衛生士の有資格者でありながら多くの女性メディアで活躍中のライター・編集者。現在は女性向けの美容メディアやJJなどのファッション誌などに寄稿している。コスメコンシェルジュの資格を持ち、コスメ・美容への造詣が深い。また、サッカー好きが高じてアスリートフードマイスターの資格も取得している。美容と健康に高い関心と知識を持っており、Ha・no・neでは利用者のQOLの向上を目指し、ためになる情報を発信していきたいと意気込んでいる。
・ちぃ先生の手記まとめPART1 ~美容ライター兼歯科衛生士の知恵袋~
・ちぃ先生の手記まとめPART2 ~美容テク&お口の健康講座~
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