歯磨きの前or後が正解? 「デンタルフロス」を使うタイミング

2019.05.09 health小晴

デンタルフロスを正しく使用するために

デンタルフロスが普段のオーラルケアに必要な理由

デンタルフロス

そもそも、「毎日歯磨きをしているのに、どうしてデンタルフロスが必要なの?」と思う方もいるかもしれません。しかし、歯ブラシのブラッシングだけでは、歯と歯の間は十分に磨くことができません。虫歯や歯周病の原因となる歯垢(プラーク)や食べかすが歯間に残ってしまいます。

デンタルフロスなら、歯ブラシでは届かない歯と歯のすき間にもしっかりと入り込みます。そして、歯間の食べかすや歯の側面にこびりついたプラークを絡め取ることができるのです。

ライオン歯科衛生研究所の公式ホームページによると、歯磨きだけでは歯と歯の間の歯垢を58%しか除去できないのに対し、デンタルフロスを併用すると、歯垢の除去率は86%まで上昇するとのこと。歯間の虫歯や歯周病を予防したいなら、ぜひ日々のオーラルケアにデンタルフロスを取り入れましょう。

参照:https://www.lion-dent-health.or.jp/labo/article/care/02.htm

デンタルフロスの正しい使い方

タイプ

デンタルフロスには、大きく分けて糸巻きタイプとホルダー(持ち手)つきのタイプの2種類があります。糸巻きタイプは必要な分だけを使用できて経済的なうえ、うまく使えば口内全体をくまなく清掃できますが、慣れるまでは少し扱いが難しいのが特徴。一方、ホルダーのあるタイプは初めての方でも簡単に使うことができます。

では、デンタルフロスはどのように使うのが正解なのでしょうか。タイプごとに使い方を解説します。

糸巻き

(1)糸を約40cmの長さにカット。両手の中指に2~3回巻きつけて15cmほどの長さにし、ピンと張る。その状態で両手の親指と人差し指で糸をつかみ、操作する。
(2)ノコギリをひくように小さく前後に動かしながら、歯と歯の間にゆっくり挿入する。
(3)歯と歯が接している部分は糸が入りにくいので、少しずつ進めていく。入りにくい部分を通過したら、歯茎のスッと糸が入るところまで挿入し、歯間を清掃する。
(4)糸を歯に巻きつけるようにして、歯の面を2~3回上下にこすり、付着した歯垢を取り除く。隣り合った歯の面も同じように清掃する。
(5)糸をずらし、別の歯間部でも同じ操作を繰り返す。清掃を終えたら、ゆっくりと小さく動かしながら取り出す。

ホルダーつき

(1)ホルダー部分を指で持ち、糸の部分を歯間に当てる。
(2)ノコギリをひくように小さく前後に動かしながら、歯と歯の間にゆっくり挿入する。
(3)歯茎の中まで入ったら、歯の面に沿わせるように上下に動かし、糸が接する歯の面の歯垢を除去する。
(4)小さくゆっくりと前後に動かしながら取り出す。

糸巻きタイプは使いこなすのにコツがいるため、初めての方にはホルダーつきのものをおすすめします。どちらを使用する際も、鏡で口内の状況を確認しながら使いましょう。

使うタイミングは歯磨き後!毎日最低でも1回は使用しましょう

デンタルフロスを使うのに適したタイミングは、歯磨きの「後」。歯磨きで食べかすや歯垢をある程度落とし、除去しきれなかったものをデンタルフロスで取り除いた方が、より効率的に清掃できるからです。

デンタルフロスは毎日使用するのが基本です。週に2~3回しか使わないという方もいますが、歯間に残った歯垢を長時間そのままにしておくと、細菌が増殖し、虫歯や歯周病のリスクが上昇します。

理想的なのは、毎食後に歯磨きとデンタルフロスでのケアを行うこと。難しい場合はせめて1日1回、夜の歯磨きの後などに使用するようにしてください。

使用上の注意

デンタルフロスを使用すると血が出る、痛いという方もいますが、これは歯茎が炎症を起こしているため。毎日使用して歯茎が引き締まれば、徐々に血は出なくなるので心配しすぎる必要はありません。ただし、長期間出血が続く場合は口内に異常があることも。早めに歯科医師に相談しましょう。

また、デンタルフロスを使用していると、糸が引っかかったりほつれたりする箇所があるかもしれません。歯間に虫歯ができている、歯石がこびりついている、詰め物が取れているなどのトラブルが原因の可能性が高いため、こういった場合もぜひ歯科医院を受診してください。

ちなみに、歯と歯のすき間が広くてデンタルフロスが使いづらい場合は、歯間ブラシを使うのがおすすめです。歯間ブラシは大小幅広いサイズ展開があるので、自分に合ったサイズを選びましょう。挿入した際、抵抗なく動かせるものが適したサイズです。

毎日のケアにデンタルフロスを取り入れましょう

デンタルケア

デンタルフロスを毎日使用し、歯と歯の間の歯垢をしっかり取り除けば、虫歯や歯周病のリスクは大きく減少します。ぜひ日々のオーラルケアにデンタルフロスを取り入れ、トラブルとは無縁のお口を目指しましょう。

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【ライター紹介】 小晴(こはる)

小春

出版社での美容雑誌編集、web制作会社でのライター業を経て、フリーライターとして活動中。「文章を通してひとの暮らしをよりよくする」をモットーに、美容からライフスタイルまで、女性向けを中心に幅広い分野の記事執筆を手がける。2018年より唐突にパーソナルカラーの世界にハマり、イエベメイクの研究に日々勤しんでいる。現在は化粧品検定1級の取得を目指し奮闘中。

Blog:https://koharu0401.amebaownd.com/
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