朝起きると口がネバネバに!効果的な予防方法
朝起きたときに口がネバネバになる3つの原因
1.ドライマウス
朝起きたときの口のネバネバの多くはドライマウスによるもので、「口腔乾燥症(こうくうないかんそうしょう)」という病気のこと。唾液の分泌量が減少して常に口が乾燥状態です。それにより、唾液の水分量も落ちてネバネバした粘着質になります。
口腔内に効率よく唾液が行きわたらないと、口腔内の洗浄ができず細菌が増殖してしまうことで口臭が発生しやすくなります。ドライマウスは全身疾患の症状として表れることがあるため、口腔内が慢性的に乾燥していると感じたら、お近くの歯科医院で診察してもらいましょう。
2.口呼吸
睡眠中に口呼吸をしている人は、口の中を空気が出入りする状態が長い時間続いているので、口腔内が乾燥してネバネバする原因になることがあります。また、熟睡できないことが多くなり、日中に強い眠気に襲われ勉強や仕事におけるパフォーマンス低下にもつながります。
3.進行した歯周病
歯周病を放置すると、歯茎から歯肉溝浸出液(しにくこうしんしゅつえき)というものが染み出てきます。この液体は歯肉溝という歯と歯茎の間にある溝から分泌される液体で、白血球や抗体などの免疫成分を含むものです。粘着性があるため、口腔内のネバネバを引き起こす原因にもなります。
ちなみに、歯肉溝浸出液が染み出すほどに歯周病が進行している場合は、歯を失うリスクがとても高いので、なるべく早めに歯科医院を受診してください。
口がネバネバにならないための原因別予防法!
1.小まめにガムを噛む習慣を付ける
ドライマウスを予防する方法はたくさんあります。なかでも簡単に実践できるのは小まめにガムを噛む習慣をつけることです。ガムを噛むことは唾液の分泌に大きな影響があります。
ガムを噛むときに咀嚼筋が動き、唾液腺に刺激を与えることで唾液の分泌量が増加。ドライマウスを予防することにつながります。また、食べ物をよく噛んで食べることが唾液の分泌量によい影響を与えるので、普段から噛むことを意識するだけでも予防になるでしょう。
2.口呼吸防止シートを使う
口呼吸を予防するためには、「口呼吸防止シート」を使うのが効果的です。市販されているのでスーパーやドラッグストアなどでも購入可能です。絆創膏のようになっていて、寝る前に口に貼るだけなので手軽に実践できます。
長時間貼り付けたままでも、肌荒れを起こしにくい素材を使い作られているので肌の弱い人でも安心です。口呼吸防止シートは、鼻呼吸へと誘導するために使うもので、習慣化するのに時間がかかります。そのため、あまり期間がたっていないのに貼らずに寝てしまうと、口呼吸に戻ってしまうことがあります。個人差はありますが、早ければ約1週間。遅くても3〜4週間ほどで効果が現れて、鼻呼吸をするクセが自然に身に付くそうです。
3.歯周病の予防方法
歯周病の予防で、もっとも大切なのは歯磨きを念入りに行うことです。特に歯と歯茎の間の溝を丁寧にブラッシングすることが予防につながります。この溝は歯周ポケットと呼ばれる部分で、その名の通りポケットのようになっていてプラークがとても溜まりやすい場所。ブラッシングが不十分な場合、歯周ポケットでプラークが増殖し歯周病の症状が現れてしまいます。
また、歯周病は免疫力が低下した状態で増殖が進行します。普段は免疫の力で増殖が抑えられていますが、免疫力が低下することで歯周病菌の働きが活発になってしまいます。普段の食生活や生活習慣を見直して、免疫力を下げないように取り組みましょう。
念入りに歯磨きを行うことで歯周病予防につながります。ただ、「念入りに歯磨きを行う」=「力を入れて歯を磨く」という意味ではありません。大切な歯を傷つけないよう、正しい歯磨きを心がけてください。
口腔内のネバネバは疾患の可能性もあるので注意しましょう!
口のネバネバで朝起きるときに不快な思いをしないために、口臭で周囲や自分が不快にならないために、しっかりと予防して心地よく過ごしたいものです。ただ、すでに慢性的な口腔内の乾燥で悩んでいる方は、注意が必要です。
口の中のネバネバは口臭の原因になるだけではなく、全身疾患の症状のひとつという可能性も考えられるので、念のためお近くの歯科医院を受診しましょう。