飲酒後の口臭にご注意!家族に「臭い!」と言われないためには?
アルコールの臭いの原因は?
飲酒後の気になる臭いは、当然お酒そのものに臭いがあることも影響しますが、それよりも体内で起こるアルコールの作用が口臭に深く関係しています。
体内に吸収されたお酒は血液によって肝臓に運ばれ、アルコールが分解されます。肝臓内でアルコール脱水素酵素が働き、アセトアルデヒドという化学物質に変化。そして、アセトアルデヒドがさらにアセトアルデヒド脱水素酵素によって分解されると、酢酸、水、二酸化炭素になり、尿によって体から排出されるという仕組みです。
しかし、お酒を多量に飲むと、体内のアルコール分解が間に合いません。そのために、血液中にアセトアルデヒドが残ったままになってしまいます。体内に残ったアセトアルデヒドが血液によって肺に送られると吐き出す息が酒臭くなり、さらに皮膚呼吸によって体臭のようにお酒の臭いが排出されてしまうというわけなのです。
飲酒後、歯みがきをサボるのは絶対にNG
酔っぱらって帰ってきた日、歯みがきをしないでそのまま寝てしまったことはありませんか?そんなときの翌朝の口臭は、想像したくありませんよね……。
そもそも朝起きたときの口臭は「生理的口臭」と呼ばれ、食後に歯をきちんと磨いて寝たとしても発生します。きちんと磨いていても朝は臭うわけですから、お口の中が汚れた状態で寝てしまうと、いつも以上の口臭が生じてしまうのは避けられません。特に翌朝、商談のアポイントなどが入っているときは、必ず歯を磨いてから就寝するようにしましょう。当然のことですが、就寝前の歯みがきを徹底することで、口臭の発生は最低限に抑えられます。
お口の乾燥を防ぐのも口臭対策として有効
また、忘れてはならないのが、アルコールの利尿効果です。尿がたくさん出るということは、体から水分が出ていってしまうということ。お酒を飲んだ後にやたらと喉が渇くのは、こうした理由によるものです。
体内の水分が不足して口腔内が乾燥すると、唾液も減少してしまいます。お口の中の抗菌作用や洗浄作用のある唾液が減少することで、口腔内の細菌が繁殖しやすくなり、口臭が発生してしまいます。これを防ぐには、お酒と一緒に同量程度のお水を飲んで、脱水状態にならないように心がけることが有効です。
飲酒後の口臭を防ぐために
口臭だけでなく、健康のためにも飲みすぎに注意することが大切ですが、どうしても飲みすぎてしまったときは今回紹介した方法を実践してみてください。特に高い度数のお酒を多量に飲むと、その分アルコールの分解が追いつかなかったり、脱水症状が進んでしまったりするため、できる限り水で割って飲むなど、アルコールの摂取量を抑えることも重要です。あまり酔いがまわっていないときは、軽くシャワーを浴びてから寝るのもよいでしょう。
口臭対策は、社会人としての最低限のエチケットです。お酒を飲むと何もかも面倒くさくなってしまうという方もいるかもしれませんが、他人に不快な思いをさせないためにも、きちんとケアをしておきたいですね。