【医師が回答】「指しゃぶり」が出っ歯の原因に!気になるすきっ歯と八重歯…子どもの歯列矯正が必要な理由

2019.07.25 healthHa・no・ne編集部

すきっ歯に八重歯…虫歯リスクを上げる歯並びに要注意

気になる「指しゃぶり」が歯並びに及ぼす悪影響とは

 お悩み  こどもの歯並びが心配です… 
2歳のこどもですが、口さみしいようで、哺乳瓶やおしゃぶりがないと次は指を吸い出します。
時間を決めて哺乳瓶で水を飲ませていますが、哺乳瓶も使いすぎるとおしゃぶりのように歯並びに影響を与えるでしょうか。
注意して見て、気づけばやめさせますが、私も夫も歯並びはあまり良くないので、どうしてもこどもの歯が心配です。

竹内先生

お子様の指しゃぶりは、歯並びに影響しないかどうかご心配かと思います。
指しゃびりによって、乳歯の歯並びは出っ歯気味になったりすることはあります。ただ、永久歯の歯並びには影響を及ぼすことはあまりないので、永久歯が生えてくる頃までには、お話をしたりしながら、指しゃぶりをやめることをしていって下さい。
たけうち歯科クリニック/竹内  伸一

榮先生

おしゃぶりを使う習慣があるお子さんは、前歯が出っ歯気味になる可能性があります。また、生後24か月を超えておしゃぶりや哺乳瓶を使っているお子さんは、明らかに出っ歯になる確率が上がります。
このことから、離乳後生後24か月より前におしゃぶりは止めさせることが理想的ではあります。
しかし、それらを止めたからと言って指しゃぶりが始まってしまっては、かみ合わせや歯並びに影響を及ぼすばかりか発音や嚥下、口元の突出、あごの発育への影響なども出てきてしまいます。
すでに行っているかもしれませんが、指しゃぶりをさせないために生活のリズムを整え、外遊びをさせ、家の中でも指を使って遊ぶ機会を増やすようにすることで少しずつ指しゃぶりが消えていくかと思います。
大切なのは指しゃぶりは無理なく止めさせることが大切であると思います。
さかえ歯科医院/榮 健臣

https://ha-no-ne.com/question4/detail988.html

乳歯の時の指しゃぶりは出っ歯になる確率が上がってしまいますが、永久歯にはあまり影響がないそう。逆に、無理に指しゃぶりを止めさせてしまう方が発音や、あごの発育に悪影響を及ぼすことがあります。気になる場合は生活リズムを整えたり、指を使って遊ぶ機会を増やしたり、少しずつ指しゃぶりをさせないようにしていきましょう。

乳歯の歯並びが永久歯の歯並びに影響があるなら子どもに矯正は必要?

 お悩み  子どもの歯列矯正について 
乳歯が残っている状態で永久歯の歯列矯正はできるでしょうか。
生え替わりがすべて済んでから治療を始めるべきべきでしょうか。

竹内先生

子供の矯正治療と大人の矯正治療では、目的が少し違っています。
大人の場合は、顎の骨は成長しないので、上の歯並びだけを考えていきます。しかし、子供の矯正の場合は、顎の成長を考えていくことになります。歯の生え変わりがあるので、歯を1本1本きちんと並べることは、大人になってからになります。子供の矯正の場合は、「よい顎の形、歯がきちんと並ぶ顎をつくる」ことを目的としていきます。
矯正については、気になったときから始めることをお勧めしています。子供の場合は、予防的な矯正もあります。
もちろん大人になってからでもよいと思いますが、複雑な矯正治療にならないようにも、早いうちから少しでもよくしてあげることがよいのではないでしょうか。
たけうち歯科クリニック/竹内  伸一

https://ha-no-ne.com/question10/detail1012.html

子どもと大人の矯正は、一見同じに見えますが、目的が違います。子どもの矯正で歯並びの土台を作っておくことで、永久歯が生え揃ってからの矯正治療が比較的楽になることもあります。

 お悩み  乳歯の歯並びは永久歯の歯並びに影響を与えますか。 
5歳の娘ですが、どうも最近歯並びが気になります。
永久歯になったときに、この並びのままだったら矯正させようかとも考えています。
乳歯の時の歯並びは、永久歯の生え方にも影響を与えるんでしょうか。

竹内先生

お子様の歯並び心配ですよね。
乳歯の段階で叢生(顎のスペースが足りないく、歯が重なって生えている状態)だと、半数以上が永久歯も叢生になる可能性がありますので、乳歯の歯並びが永久歯の歯並びに影響はもちろんあります。
反対咬合(受け口)なんかは、早く改善したほうがよい歯並びです。

現在は、生活がよくなり、食事環境もよくなり、人間の顎の発達は昔よりも悪くなっている傾向があります。
歯の大きさは昔から変化はそれほどしていません。なので、歯が並ぶ土台の顎の発達が悪いために、歯並びが昔よりも気になる方が多い傾向にあります。

矯正治療も進化してきて、昔ながらの針金みたいなもので治療をするのでなく、入れ歯みたいな装置やマウスピースでそれとなくきれいな歯並びになっていく時代になっています。
当院でも積極的に予防矯正をとり入れています。
いろいろな歯科医院で相談されるものよいでしょう。
たけうち歯科クリニック/竹内  伸一

https://ha-no-ne.com/question10/detail507.html

子どもの矯正は予防の意味合いも強いので、乳歯の段階で歯並びが気になるなら一度クリニックで話を聞いてみるのがいいでしょう。子どもだから嫌がるかも……と心配するご両親もいらっしゃいますが、矯正器具も進化しているので子ども自身でも取り扱いやすいものが増えていますよ。

すきっ歯や八重歯などの見た目が気になる

 お悩み  子どものすきっ歯について
子どもがすきっ歯なのですが、大きくなるとその隙間が埋まってきれいな歯並びになるというのは本当ですか?

松本先生

我が子の歯並びって気になりますよね。私も家では子供の歯磨き係ということもあり、歯並びは注視してしまいます。年齢が書かれていないので回答が難しいのですが、子供さんはおいくつでしょうか?永久歯が生える前の乳歯列期や乳歯と永久歯が混在する混合歯列期であれば、すきっ歯は大変有利になります。何故ならば永久歯が生えそろった時にきれいな歯並びになる可能性が高くなるからです。しかし悪習癖、先天性欠損歯(一本または数本の永久歯がない)、埋伏過剰歯(余分な歯が顎の骨の中にある)などのトラブルが原因で歯に隙間が出来ている場合がありますので注意が必要です。いずれにせよ一度歯科医院を受診されることをお勧めいたします。
医療法人社団MDC みらい歯科クリニック/松本 武

竹内先生

お子様の年齢にもよりますが、他の歯が生えることですきっ歯が改善することはあります。
ただ、悪習壁(口呼吸など)や小体異常(上あごのつっぱり)、埋伏過剰歯(余分な歯が埋まっている)などによって改善しないこともあります。
ご心配ならお近くの歯科医院で確認してもらってください。
悪習壁は予防矯正で歯並びも改善していきます。
たけうち歯科クリニック/竹内  伸一

https://ha-no-ne.com/question10/detail514.html

すきっ歯は永久歯が生え揃っていないのなら、今後きれいな歯並びになる可能性がありますが、悪習癖や他に歯のトラブルを抱えている場合は要注意です。続いては、すきっ歯と同様に悩みが多い八重歯についての質問を見ていきましょう。

 お悩み   子どもの八重歯矯正 
子どもの抜けかけの乳歯の上から永久歯が生えてきました。
歯医者に行くのをごねて、先日やっと乳歯を抜いてもらったのですがもう立派な八重歯です。
早めに部分矯正なり何なりの対策をとるべきでしょうか?

竹内先生

乳歯を抜歯して、現在は八重歯状態の永久歯も成長に伴って、きれいな歯並びになる可能性はあります。
抜歯したスペースが八重歯が収まるようなスペースがあればですが。
ただどこまで成長して整うかはわかりませんので、心配なら予防矯正を考えることは良いかと思います。
早めに対策をすれば、後で大事にはなりませんので。
たけうち歯科クリニック/竹内  伸一

https://ha-no-ne.com/question10/detail610.html

八重歯は見た目だけでなく、ブラッシングのしにくさや磨き残しから虫歯へつながることも……。ただし成長していくうちにきれいな歯並びになることもあります。また、今は矯正で八重歯が改善できることも多いので、心配であれば早め歯科医に相談してみるのがいいでしょう。

口呼吸は歯並びに悪影響を及ぼす

 お悩み  口呼吸と歯並び
子どもが口呼吸をしています。
歯並びなどによくない影響を与えると聞いたことがあるので、鼻で呼吸するよう言い聞かせているのですが一向に治りません。
どうすればいいでしょうか?

松本先生

口呼吸でお悩みとのことですが、子供さんにはアレルギー性鼻炎等による鼻閉(鼻づまり)はありませんか?鼻づまりがあると口呼吸にならざるを得ませんので、鼻閉がある場合は耳鼻科受診が第一選択となります。
もし鼻づまりがないのであれば、習慣性の口呼吸を疑います。鼻呼吸の基本は舌が上あごに付いている状態で、舌が低い位置にあると口呼吸を誘発しますので、舌を正しい位置に持ってくるような訓練が必要になります。これには“あいうべ体操”が大変効果的です。この体操はみらいクリニック院長(福岡県ご開業)の今井一彰先生が考案されました。今井先生は内科の先生ですが、あいうべ体操の考案者として、我々歯科医の間でも超有名人です。またTBS系『教えてもらう前と後』にもご出演され、“あいうべ体操”の紹介と口呼吸の危険性を分かりやすく解説されておりました。
口呼吸は歯並びだけでなく全身に悪影響をもたらします。
医療法人社団MDC みらい歯科クリニック/松本 武

竹内先生

口呼吸は成長期の歯並びに大きく影響を与えます。
出っ歯になりやすかったりします。舌の位置は上あごに吸い付いています。舌の力によって上あごは広げられます。口呼吸の方は呼吸のために舌を下にして空気の通る道を確保します。そのため成長期の時に上あごは広げられず、狭くなりその分上あごが前に出てしまいます。
また、口呼吸の方は鼻や上唇周辺の筋肉が使われないため、筋肉がたるみ、上唇がめくれて、ぼけっとした顔に見えやすかったりします。

口呼吸から鼻呼吸に治すための、お口の器具や歯並びも同時によくしていくトレイナーなどがあります。
早めに治療をした方が改善しやすくなりますので、ぜひそのような治療を行っている歯科医院をお探しください。
当院でも予防的矯正の一環として、口呼吸改善のためトレイナーをお勧めしています。
たけうち歯科クリニック/竹内  伸一

https://ha-no-ne.com/question10/detail509.html

口呼吸が癖になってしまっていると、成長にさまざまな悪影響を与えます。ですが、その前に子どもにアレルギーなどないか耳鼻科でチェックしてもらいましょう。アレルギーなどがあれば、それを改善してから、なければ歯科で鼻呼吸に戻すための治療に進みます。
また、歯科クリニックによってはこういった治療を行っていない場合もあります。治療をしている歯科医院か予め電話で確認しておくと安心ですね。

矯正治療の後に歯並びが悪くなることがある場合

 お悩み  子供の矯正
1年前、10歳の息子の歯列を矯正したのですが、まただんだん歯並びが悪くなってきました。こんなことってあるんでしょうか?

石川先生

ありえます。むしろ、10歳で矯正治療をして、それで終わりということにはなかなかならないのではと思います。まだ歯や顎が成長途中ですし、矯正治療でキレイに治ったとしても、その後のメンテナンスをちゃんとしないと、また歯並びが悪くなることも十分ありえます。たとえば、前歯が凸凹だったり、反対咬合だったりした場合、それだけなら治療は1年くらい完了します。でも、その周りの歯にも影響が出ている可能性がありますし、その場合は治療が終わったあともしっかり管理していかなければいけません。質問者様のような場合は、メンテナンスが必要なケースだと思いますので、かかった先生に相談したほうがいいでしょう。
いしかわ矯正歯科/石川 剛

https://ha-no-ne.com/question10/detail106.html

やっと矯正が終わったと思っても、子どもの歯は成長途中です。あごや歯の成長に合わせて、他の歯に影響が出てくることで歯並びが悪くなってしまうことはありえます。定期的なメンテナンスをしっかりした上で、他に気になることがあれば早めにクリニックに相談しに行きましょう。

※上記は専門のドクター・歯科衛生士による返答は、治療行為ではありません。これらのサービスは自己の責任において利用し、必要ならば適切な医療機関の受診等、自身の判断でおこなってください。実際に医療機関を受診する場合、治療方法等に関しまして医師によくご相談ください。

歯科医院検索サイト「歯科タウン」:https://www.shika-town.com/

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