猫舌は克服できる!?熱い物を食べる3つのコツ
舌そのものの構造に個人差はほぼない
猫舌は生まれつきのものだというイメージが強いかもしれませんが、興味深いことに舌そのものの構造にはほとんど個人差がないと言われています。以前は「舌の厚さ」や「神経の多さ」が猫舌の原因として考えられていましたが、最近の研究ではこれらは科学的根拠が薄いという見解がなされているようです。
では、猫舌の人とそうではない人の違いは一体何なのでしょうか。それは、ずばり舌の使い方です。食べ物の熱さを感知する「温点」は舌の先端に集中しているため、舌の先であればあるほど温度に対して敏感になります。一方で舌の奥側は温点の数が少ないため、熱さに対して鈍感になります。
ほとんどの人は、熱い物を食べるときには舌の先端を使わないようにします。しかし、猫舌の人は舌の使い方が上手ではないため、熱い物を舌の先に触れてしまいます。そうすると熱さを直に感じてしまい、「自分は猫舌だから熱い物は食べられない」というある種の苦手認識が芽生えてしまうのです。
親子で猫舌なのは環境が原因
猫舌の人は、親も猫舌である可能性が高いと言われます。親子で猫舌だと「やはり猫舌は遺伝的な体質ではないのか」と思うのも無理はないでしょう。
しかし、これは環境的な素因が強いと言えます。猫舌の親は熱い物を食べられないため、そもそもアツアツの食事を食卓に出しません。そのため、子どもは熱い物を食べる練習をする機会を得られないまま成長します。その結果、親と同様に舌の使い方がわからない猫舌になってしまうのです。
誰しも子どもの頃は熱い物を上手に食べられません。しかし、熱い物を繰り返し食べるうちに自然と食べ方のコツをマスターしていきます。このことからも、猫舌は家庭環境に大きく影響されると言えるでしょう。
猫舌はこうやって克服しよう!熱い物を食べるコツ
猫舌は体質でも病気でもありません。そのため、コツをつかめば誰でも猫舌を克服することができます。熱い物を食べるときには、以下のポイントを意識してみてください。
コツ1:舌の奥に食べ物を置く
熱い物を食べる最大のコツは、舌の先端を食べものに触れさせないことです。舌先を下の歯の裏側に隠し、ゆっくりと息を吸い込みながら、食べ物をそっと舌の奥に置きましょう。これを徹底するだけでも、かなり熱い物を食べやすくなるはずです。
コツ2:姿勢を正す
猫背の状態だと、食べ物が舌の先端に振れやすくなります。これを避けるためにも、しっかりと背筋を伸ばして食事をしましょう。
コツ3:「熱い物を食べられる」と思い込む
猫舌の人は、長年熱い物を避けて過ごしてきた傾向にあります。しかし、その苦手意識が猫舌を克服するうえでの一番の大敵です。「自分でも熱い物を食べられる」と信じ、思い切ってアツアツの食べ物にチャレンジしてみてください。
猫舌を克服して熱い料理をおいしく堪能しよう
猫舌の人とそうではない人の違いは「舌の使い方」です。舌の使い方をトレーニングすれば、誰でも熱い料理をおいしく食べられるようになります。猫舌を克服できれば、周りの人が熱い物を食べているときに一緒に食事を楽しむことができるでしょう。鍋料理など食卓を最大限に楽しむためにも、ぜひ舌のトレーニングをして猫舌を克服してください。